スポンサーリンク

Hey Man...Smell My Finger / George Clinton ('93)

ヘイ・メン...スメル・マイ・フィンガー / ジョージ・クリントン

Released:1993/10/12 | Label: Paisley Park Records, Warner Bros.

Track List

  1. Martial Law (7:14)
  2. Paint The White House Black (7:50)
  3. Way Up (5:08) P
  4. Dis Beat Disrupts (3:30)
  5. Get Satisfied (3:56) P
  6. Hollywood (5:21)
  7. Rhythm And Rhyme (5:40)
  8. The Big Pump (3:34) P
  9. If True Love (3:57)
  10. High In My Hello (5:16)
  11. Maximumisness (5:02)
  12. Kickback (3:42)
  13. The Flag Was Still There (5:58)
  14. Martial Law (Hey Man... Smell My Finger) (4:15)

Personnel

Produce, Arranged

  • Prince, George Clinton (8)
  • George Clinton (7,9,10)
  • George Clinton,Kerry Gordy, William Bryant III (1,2,13)
  • George Clinton, Foley (3, 5)
  • Eric Leeds (hone arrenge) (5)
  • George Clinton, Dewayne McKnight (4)
  • George Clinton, Dallas Austin (6)
  • George Clinton, Bill Laswell (11)
  • George Clinton, Garry Shider, Foley (12)

Written

  • Prince, George Clinton (8)
  • George Clinton, William Bryant III, Kerry Gordy (1)
  • George Clinton, Barrett Strong, Norman Whitfield, Gordy, Bryant II (2)
  • George Clinton, Foley (3)
  • George Clinton, William Payne, Tracey "Treylewd" Lewis (4)
  • George Clinton, Clip Payne,Tracey "Treylewd" Lewis (5)
  • Tracey "Treylewd" Lewis, Dallas Austin (6)
  • George Clinton, D.Galma, P. Hope (7)
    George Clinton, Tracey "Treylewd" Lewis (9)
  • George Clinton, Steve Washington (10)
  • George Clinton, Bill Laswell, William "Bootsy" Collins (11)
  • George Clinton, Tracey "Treylewd" Lewis, Steven Boyd, Phelps "Catfish" Collins (12, 13)

Additional Musician

  • Prince (vocals) (5) (all instruments) (8) (uncredited) (3)
  • Eric Leeds (saxophone) (5)
  • The Steeles (background vocals) (8)
  • Aaron Blackmon, Alan Friedman, Amp Fiddler, Atlanta Bliss, Bernie Worrell, Bootsy Collins, Catfish Collins, DJ D-Zire, Darren Perteet, David Spradley, Dennis Chambers, Dewayne McKnight, Eric Leeds, Flea, Foley, Fred Wesley, Garry Shider, Gary Mudbone Cooper, Gordon McGuiness, Gregory David Moore, Herbie Hancock, Jeff Bass, Kirk Johnson, Larry Fratangelo, Levi Seacer Jr., Maceo Parker, Mark Bass, Mr.Hayes [aka Morris Hayes], Paca Thomas, The Piano Man, Richard Arrigo, Roger Lynch, Sonny T., Stephen C. Washington, Steve Sykes, Steven Bookvitch, Tom Daugherty, Tracey Lewis, William Bryant III (Instruments)
  • Adrian Goms, Amp Fiddler, Andre Foxxe, Angela Workman, Anthony Kiedis, Belita Woods, Bootsy Collins, Candace Harrisson, Carolyn McClure, Clip Payne, Dallas Austin, Darryl Bourdeaux, Deana Klug, Debra Barsha, Debra Killings, Dr. Dre, Foley, Garry Shider, Gary Mudbone Cooper, George Clinton, Grady Thomas, Humpty Hump, Ice Cube, JC-001, Jessica Cleaves, Joe Harris, Kam, Kerry Gordy, Lay Back, Lige Curry, Louis Kabbabie, MC Breed, Mallia Franklin, N'Dea Davenport, Nicole Tindall, Pat Louis, Paul Hill, Pee Wee, Pupa Curly, Ray Davis, Robert "P-Nut" Johnson, Roger Lynch, Sandra Feva, Schmoovy Schmoov, Sheila Brody, The Steeles, Steve Boyd, Steve Sykes, Tasha Griffin, Theopolis Glass, Tony Wilson, Tracey Lewis, Yo-Yo (vocal)

アルバム・レビュー

アルバム制作の経緯とプロデューサー陣

ペイズリー・パーク・レコーズの閉鎖が近づいていた頃、メイヴィス・ステイプルズの『The Voice』とほぼ同時期にリリースされたのが、ジョージ・クリントンの本作です。同レーベルからは『The Cinderella Theory』に続く2作目であり、結果としてペイズリー・パークからの最後の作品となりました。

レコーディングは1990年から1992年にかけて。参加メンバーのクレジットを見るだけでも、当時の西海岸ヒップホップとファンクの交差点だったスタジオの熱気が窺えます。
レッド・ホット・チリ・ペッパーズのアンソニーとフリー、ドクター・ドレー、アイス・キューブ、ダラス・オースティン、ハービー・ハンコック。そこにブーツィー・コリンズ、メイシオ・パーカー、バーニー・ウォーレルといったP-ファンク勢と、エリック・リーズ、カーク・ジョンソン、リーヴァイ・シーサー・Jr.をはじめとするプリンス・ファミリーが合流。世代もジャンルも入り乱れた、かなり雑多で濃厚なセッションが行われていました。

楽曲について

前作ではノータッチだったプリンスですが、本作にはしっかりと足跡を残しています。アルバム全体としては、跳ねる打ち込みビートにジョージのラップ、そして過去のP-ファンクのサンプリングを意欲的に取り込んだ、90年代前半のヒップホップ/Gファンク隆盛期ならではの乾いたグルーヴが軸になっています。

プリンスが直接絡んだのは3曲。共同で作詞・作曲とプロデュースを手掛けた「The Big Pump」、ノンクレジットでコーラスを入れた「Get Satisfied」、そしてジョージの証言によれば『Way Up』にもプリンスが関わっています。(具体的な担当パートは不明)また、クレジットにはありませんが、「Dis Beat Disrupts」のボトムに「Housequake」のサンプリングが忍ばせてあるのもファンならニヤリとする仕掛けです。

プリンス自身、このアルバムの仕上がりをかなり気に入っていたようで、1994年から1995年のステージで「Get Satisfied」や「Martial Law」をセットリストに組み込み、1995年のツアーでは開演前のBGM代わりに「Paint The White House Black」のビデオを流すなど、自身の現場でも熱心にサポートしていました。ペイズリー・パークの閉鎖で一度はカタログから消えてしまいますが、1995年にはジャケットを刷新し、プリンス自身のNPG Recordsから再発されています。

プリンス関与曲のエピソード

関与の詳細は謎のまま?「Way Up」

Foleyが書き下ろし、ジョージと共同プロデュースしたファンキーなナンバー。
ジョージはインタビューで「テープを回しっぱなしにして、『遠慮するな、何かぶち込んでくれよ』とけしかけた。あいつは神聖な儀式みたいに構えてきたから、『そんなのどうでもいい、ヒットが欲しいんだから一緒にやろうぜ』と言ったのさ」と語り、本作でプリンスが深く関わった曲のひとつとして挙げています。 ただ、共作クレジットがある「The Big Pump」や、聴けば一発で声が分かる「Get Satisfied」と違い、この曲でプリンスが実際にギターを弾いたのか、アレンジやコーラスに回ったのか、その具体的な役割は今も分かっていません。 ちなみに1990年から1991年にペイズリー・パークで行われた初期セッションでは、後に「Martial Law」へ転用される語りや、ザ・スティールズによる「Cookie Jar」のコーラスが組み込まれていたテイクもあり、当時の混沌としたスタジオの試行錯誤が窺えます。

リリース前からあちこちで漏れていた「Get Satisfied」

ジョージに加え、クリップ・ペインやトレイシー・ルイスが書き、Foleyとジョージがプロデュースしたファンク・チューン。クレジットこそありませんが、聴けば一発でそれと分かるプリンスの裏声ボーカルが重なっています。
面白いのは、この曲の「お披露目」の早さです。アルバム発売(1993年10月)の10か月も前、1992年12月に放映されたTV特番『The Ryde Dyvine』で、客席のプリンスを前にジョージたちが早くもライブで披露していました。 さらにプリンス自身も気に入ったのか、1993年4月からの自身のツアーですでに掛け声(チャント)として拝借。アルバムのセッション自体は1990年〜1991年頃ですが、プリンスがこれほど頻繁にステージで口にするようになった時期を考えると、彼のボーカルは後からオーバーダブされた可能性が高そうです。

のちにNPGのアルバム『Exodus』に収録された「The Exodus Has Begun」でも、「ジョージが言ったように、満足しようぜ(get satisfied)」と歌詞をそのまま引用しています。客席で聴いて気に入り、数か月後には自分のライブで叫び、ついには自身のアルバムにまで引用してしまうあたり、プリンスがこのフレーズをどれほど気に入っていたかがよく分かります。

『Graffiti Bridge』期にレコーディングされた「The Big Pump」

プリンスとジョージが共作・共同プロデュースしたストレートなファンク。アルバムが出た1993年当時は、なぜかドイツのラジオ局向けにのみプロモ盤シングルが配布されるという、少し珍しい形でプロモーションが行われました。

録音自体はアルバム発売よりかなり前、1989年の後半にペイズリー・パーク・スタジオで行われています。ベーシック・トラックが録音されたのは、未発表曲「Soul Psychodelicide」のセッションとほぼ同じ時期。当時のスタジオで繰り広げられていた生々しいセッションのグルーヴが、そのまま残されています。なお、1992年の初期構成案では14曲目に置かれていましたが、最終的に8曲目へと落ち着きました。

リイシュー盤

Music Video

スポンサーリンク