The Vault… Old Friends 4 Sale / ザ・ヴォルト...オールド・フレンズ・フォー・セール (’99)
アルバム情報
Released:1999/8/24 | Label: Warner Bros.
Track List
|
PersonnelProduce, Arranged, Composed
Written
Additional Musician
|
---|
アルバム・レビュー
ワーナーからリリースされる作品としては、「Chaos & Disorder」以来で、これでワーナーとの契約満了となる最後のスタジオ・アルバムとなります。(ベスト盤を除き’14年に「ART OFFICIAL AGE」で電撃復帰を果たします)
“(Vault) 金庫"という、いかにも"お蔵出し"感のあるタイトルといい、"昔の友達(たぶんワーナーの事)に売る"というプリンスらしいシニカルな楽曲をサブ・タイトルに配置、上の空の様なポーズのアートワークといいレーベルとの契約を満了する為にリリースされた感があるアルバムですが、リリースする以上はクオリティを大事にするプリンス、十分満足出来る内容です。
音源は’85年~’96年、アルバムで考えると「Parade」から「Emancipation」と約10年の間に録音された音源の中から選曲されてます。
収録曲の多くはブートレグ(海賊盤)で流出したものが多いですが、こうしてキチンとプリンス公認でリリースされる事は何より嬉しいです。
このアルバムが凄いのは、それだけの間が空いているにもかかわらず時間の差がまったく感じられない事です。
’94年公開のニック・ノルティ主演映画『I’ll Do Anything (ハリウッド・トラブル)』用に書かれるもテスト上映後の再編集でお蔵入りとなった“The Rest Of My Life"、”My Little Pill"、“There Is Lonely”の他、’98年にジョー・コッカーに提供したセルフ・カヴァーの“5 Women"、ロージー・ゲインのアルバムに提供する予定だったもののお蔵入りとなったメロウな曲の“Extraordinary"…どれも聴いていて感じの良い曲です。
特に“Extraordinary"は後にライブでも度々披露するプリンスお気に入りの1曲で、これがオフィシャルでリリースされた事は本当に嬉しいです。
コアなファンには尖がった部分が少ない分、やや大人しいアルバムになっていますが、ワーナーとの確執が無ければ収録曲自体が”お蔵入り”になった可能性もあります。
そういう意味においてもワーナーに感謝すべきアルバムだと思います。
5 Womanは日本で録音
収録曲のうち“5 Woman"は、’90年のヌード・ツアーで来日中に東京のワーナー・ジャパン所有のスタジオでベーシック・トラックを録音。
その後ペイズリー・パークにて追加レコーディングされ発表されました。
日本では5曲録音、“Strollin'"、“Willing And Able"、“Money Don’t Matter 2 Night"は「Diamonds & Peals」に収録、“Something Funky (This House Comes)"は残念ながら未発表のままです。
最近のコメント