The Rainbow Children / ザ・レインボー・チルドレン (’01)

アルバム情報

Released:2001/10/16 (NPG Music Club download) 11/20 (Releace) 2002/2/6(JP) | Label: NPG, Redline Entertainment

Track List

  1. Rainbow Children (10:04)
  2. Muse 2 The Pharaoh (4:21)
  3. Digital Garden (4:07)
  4. The Work Pt. 1 (4:28)
  5. Everywhere (2:55)
  6. The Sensual Everafter (2:58)
  7. Mellow (4:24)
  8. 1+1+1 Is 3 (5:17)
  9. Deconstruction (2:00)
  10. Wedding Feast (0:54)
  11. She Loves Me 4 Me (2:50)
  12. Family Name (8:17)
  13. The Everlasting Now (8:18)
  14. Last December (7:58)
  15. Untitled track (0:04)
  16. Untitled track (0:04)
  17. Untitled track (0:04)
  18. Untitled track (0:04)
  19. Untitled track (0:04)
  20. Untitled track (0:08)
  21. untitled track (0:38)

Personnel

Produce, Arranged, Composed

  • Prince

Written

  • Prince

Additional Musician

  • Larry Graham (bass) (4,14)
  • John Blackwell (drums) (1-9, 11-4)
  • Kip Blackshire (vocals) (3,4, 8-10)
  • Mr.Hayes [aka Morris Hayes] (vocals) (12)
  • Najee (saxophone,flute) (1,7)
  • Clare Fischer (orchestration) (1)
  • Niyoki White (ex. Milenia) (vocals) (1, 3-5, 8-10, 14)
  • Mikele White (ex. Milenia) (vocals) (1, 3-5, 8-10, 14))
  • Tia White (ex. Milenia) (vocals) (1, 3-5, 8-10, 14)
  • Malikah White (ex. Milenia) (vocals (1, 3-5,  8-10, 14)
  • Femi Jiya (vocals) (12)
  • Michael B. Nelson (trombone) (ex. Hornheadz) (4,5,7,13)
  • Kathy Jensen (saxophone) (ex. Hornheadz) (4,5,7,13)
  • Dave Jensen (trumpet) (ex. Hornheadz) (4,5,7,13)
  • Brian Gallagher (saxophone) (ex. Hornheadz) (4,5,7,13)
  • Steve Strand (trumpet) (ex. Hornheadz) (4,5,7,13)

制作までの道のり

’00年5月16日、ワーナー/チャペル・ミュージック出版会社と1999年末迄の契約が満了した為、晴れて元の名前に戻した”プリンス”。
’01年10月16日にプリンスのオフィシャル・サイト”NPG Music Club”(以下NPGMC)のプレミアム・メンバーに対して先行でダウンロードが配信(当時は1トラック69分58秒)、約1ヶ月後にフィジカル・リリース(日本盤は翌年2月)された本作は、プリンス名義としては改名宣言した’93年6月7日以来、約8年振りのアルバムとなります。(正確には名前を捨てた「Come」やワーナーとの契約終結する為の消化盤と言われた「The Vault… Old Friends 4 Sale」はプリンス名義)

アルバム・レビュー

殆どのアルバムでプリンス自身がアートワークになっていたのに対し、今回はCbabi Bayoc氏のデザインによるサックス、ドラム、ベース、ギター、ピアノを演奏するアーティスティックなジャケット(実際には背表紙部分にこっそり居ますw)で、ジャズ・アルバムを思わせる本作は、そのデザインにピッタリの非常にジャジー且つファンキーな内容で”新生プリンス”のアルバムに相応しい仕上がりです。

プリンスの声をモジュレーターで低い声にしたボブ・ジョージのイントロの後、ナジーがフルートで参加した軽快なスイング・ジャズ風サウンドに乗せてミレニアやプリンスのスキャットが楽しいタイトル・トラックの“Rainbow Children”からスタート。
“Segue”というか”Interlude”的なギター・インストを挟んで、メロウなリズムに乗せてラップを挟みつつプリンスの中高音のヴォーカルが美しいスロー・ナンバーの“Muse 2 The Pharaoh”、アフロ・ファンクっぽいリズムから始まり途中からファンキーさを増していくギターがCOOLな“Digital Garden”、JBを彷彿させるファンキーなホーン・セクションとラリー・グラハムのベースが随所で聴かれるシングル・カットの“The Work-Pt.1”、ミレニアのハイ・トーン・ヴォイスによるゆったりとしたイントロから急にハイ・スピードなドラムとホーン・セクションのサウンドに変りラストでは再びスロー・テンポに変化する“Everywhere”、途中で再びボブの声がインサートされた後にアフロっぽいリズムと哀愁のあるギターの音色が心地よいインスト・ナンバーの“The Sensual Everafter”と前半から本作のクオリティに圧倒される楽曲が続きます。

中後半では、スロー・ジャムのテンポに乗せてプリンスのウィット感のあるヴォーカルがジャジーな“Mellow”、80年代のプリンスやザ・タイム辺りで聴かれたシンセとドラムのリズムが懐かしいノリの良いパーティ・チューンの“8.1+1+1=3”、シンコペートとアコギっぽい爽やかなサウンドをバックにプリンスらしい中音を効かせたラヴ・ソングの“She Loves Me 4 Me”、NPGオペレーター風の声からスタートしL・クラヴィッツの“American Woman”によく似たリズム&ブルース的サウンドの“Family Name”、再びJBサウンドっぽいファンキーなリズムに乗せて女性コーラスとプリンスが楽しそうに歌う8分強にも及ぶノリの良いパーティ・チューンの“The Everlasting Now”、その高揚感が覚めやらぬうちに静かに始まるファルセットを効かせたラスト・トラックのバラード・ナンバーで日本での第一弾(プロモーション)シングル“Last December”は歌詞も含め”Purple Rain”や”Gold”辺りを彷彿させる感動的なナンバーです。

歌詞に関してはマーティン・ルーサー・キング・ジュニア(Martin Luther King Jr、キング牧師)が’63年8月28日にワシントンDCで行った演説を収録したりと全編に政治・宗教的なフレーズが歌われ賛否の分かれる内容ですが、プリンスを取り巻く環境が反映されただけで個人的には違和感を感じませんでした。
オペラ風の“Wedding Feast”の様に、曲間をインスト曲やインタールードで繋ぎ、一つの作品として統一感を持たせた事、サウンド面では00年からプリンスのバンドに加入したジョン・ブラックウェルの卓越したドラム・テクニックや90年代からプリンスのバックを支えるホーン隊”ホーンヘッズ”のプレイが随所に光ります。
個人的には2000年代で一番好きなアルバムです。