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1999 / 1999 ('82)

アルバム情報

Released:1982/10/27 | Label: Warner Bros.

Listen on Apple Music

Track List

  1. 1999 (6:22)
  2. Little Red Corvette (4:58)
  3. Delirious (3:56)
  4. Let's Pretend We're Married (7:20)
  5. D.M.S.R. (8:15)
  6. Automatic (9:27)
  7. Something In The Water (Does Not Compute) (4:00)
  8. Free (5:08)
  9. Lady Cab Driver (8:25)
  10. All The Critics Love U In New York (5:55)
  11. International Lover (6:37)

Personnel

Produce, Arranged, Composed

  • Prince

Additional Musician

  • Wendy Melvoin (background vocals) (8)
  • Lisa Coleman (background vocals) (1,2,3,5,6,8)
  • Dez Dickerson (guitar) (background vocals) (1,2)
  • Brown Mark (background vocals) (5)
  • Jill Jones (background vocals) (1,6,8,9)
  • Jamie Shoop (background vocals) (5)
  • Carol McGovney (background vocals) (5)
  • Peggy McCreary (background vocals) (5)
  • Poochie (background vocals) (5)
  • The Count (background vocals) (5)

アルバム・レビュー

大作が故不遇な扱いを受けたアルバム

通算5枚目(日本では「愛のペガサス」でデビューだったので当時は4枚目)にして初の2枚組(アナログ盤)のアルバム。

“I didn’t want to do a double album, but I just kept writing... I always compare songwriting to a girl walking in the door. You don’t know what she’s going to look like, but all of a sudden she’s there.” Prince, November 1982
「2枚組のアルバムを作りたくはなかった。でも曲を書き続けた。いつもソングライティングをドアから入ってくる女の子のように思うんだ。どんな風なルックスかわからない。ただ突然、彼女は現れるんだ」 ─ プリンス(1982年11月)

一部の国では2枚組では売れないと判断されたのか、1, 2, 3, 8, 4, 7, 9と7曲に抜粋されたシングル・アルバムとしてリリースされたり、ブラジルなどでは2枚に分けて発売される事もありました。
また、’85年にCDで発売された時は当時のCDの規格では1枚に収録出来ず、録音時間が延びた'90年のCDまで"D.M.S.R."がカットされた10曲入りでリリースされるなど何度も不遇な扱いを受けたアルバムです。

長尺な楽曲ながらあっという間の70分!

今作での特徴は短期間でありながら、4作で実験してきたサウンドを消化し、よりクオリティが高く仕上げています。
殆どの曲が6~8分という長い曲にも関わらず違和感を感じさせない、かなり練られた楽曲になってます。

今作から自宅スタジオの設備も充実し、タイトル・ソングの"1999"ではプリンス(中音)、デズ(低音)、リサ(高音)の声をそれぞれハモりながら録音し、それをパート毎に上手く繋げたりしています。この曲はライブで常に1曲目に演奏される程ノリのいい歌です。(’99年にはNew Masterとして復活)
軽快なロック・ソングの"Delirious"や、セクシーなバラードの"Free""Something In The Water""Automatic"ではプログレッシブなサウンドでは以前よりも確実に安定したサウンドを作っています。
そして80年代の楽曲をライブで演奏しなくなってた時期でも気分が良ければ演奏してくれる位プリンスお気に入りの名曲でインスピレーションの元になった女性”Mi-Ling Stone”の事を歌った”Little Red Corvette"も収録されています。

ブレード・ランナーに影響を受けたインナーの写真

アルバムのインナーで使われたネオンと煙の中に半裸のプリンスが寝そべる写真はアレン・ボーリューによるもので、ボーリューによれば、映画『ブレード・ランナー』の未来的な雰囲気を取り入れたいというプリンスの指示のもと撮影したと語っています。

The neon lights used in this session were custom ordered by Beaulieu for the shoot, following Prince's direction to evoke the futuristic atmosphere of the film Blade Runner.

このセッションで使用されたネオンライトは、映画「ブレードランナー」の未来的な雰囲気を想起させるというプリンスの指示に従い、Beaulieuが撮影用に特注したものです。

 

Allen Beaulieu Photo Prints
Allen Beaulieu Photo Prints

allen-beaulieu-photo-prints.webflow.io

ここでは書かれてませんが、アレンは映画を観たことが無かったらしく友達に教えてもらってネオンを用意したそうです。

MTVで流され一気に注目

この当時、米TV音楽番組『MTV』ではロック中心の番組で白人アーティストしか放映しなかったのですが、当時人気だったマイケル・ジャクソンと共に"1999"が流された事によって全米での地位を確立。
(ニュアンスが難しいですが2人以外にもドナ・サマーなど黒人アーティストは流されましたが、何度も流されたりと衝撃を与えたという事で名前を上げられます。)

そのニュースが全世界に取り上げられ英国ではTOP40にランキングされるという快挙になった記念すべきアルバムでもあります。

マイルス・デイヴィスも絶賛

マイルス・デイヴィスは1989年に出版した本で「1999」を「1982年に聴いた最もエキサイティングな音楽」と絶賛。息子エリンのドラムを聴いた時には1999の入ったウォークマンを渡し「この曲の演奏方を学ぶんだ」と言われたそうです。


 

Music Video

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