マライア・キャリーが「Butterfly」25周年を記念してプリンスの事などを回顧

マライア・キャリーは今年でリリース25周年を迎えた「Butterfly」を記念し、varietyにインタビューが掲載されました。

インタビューでマライアは、ヘンリー王子と結婚したメーガン・マークル(サセックス公爵夫人)の事などの他に、アルバムに収録された"The Beautiful Ones"についてプリンスとの思い出を語っています。

アルバムについて

ポップ路線の王道を進んでいましたが「Butterfly」ではパフ・ダディやトラックマスターズなどを迎えヒップ・ホップ路線へと舵を切った作品でした。
これは前作に収録された"Fantasy"のリミックスでウータン・クランのオール・ダーティー・バスタードとタッグを組んだ事がキッカケと話し、当時のポップ・アーティストはまだ彼らと仕事をしていなかった事からヒップ・ホップを取り入れようと提案しますが、レコード会社は消極的だったそうです。
このアルバムではヒップ・ホップ路線に加え、大好きなプリンスのカヴァーを収録しました。

"The Beautiful Ones"について

プリンスのファンだったマライアは、ドゥルー・ヒル(Dru Hill)を客演に迎え"The Beautiful Ones"をカヴァーしました。

このカヴァーを収録した当時、マライアはプリンスが自分の作品をカヴァーされる事を嫌っていたとは知らなかったと語っています。

“He did not like [covers], nor did he believe in the concept,” she says.
"彼は（カバーを）好きではなかったし、そのコンセプトも信じていなかった "とマライアは話す。

“I only found this out years later, around the time I was doing ‘Glitter,’ when he told me so. And I’m thinking, ‘Oh my God’
何年か経って、私が映画『Glitter』をやっている頃、プリンスがそう話してくれて、初めて判ったの。その事を聞いて『えー！なんてこと！』と思ったわ。

but then Prince told me how much he loved my song ‘Honey,’ and I was dying.
For him to have even known that song was major to me.
でも、プリンスが私の曲"Honey"（「Butterfly」第一弾シングル）をどれだけ愛しているかを教えてくれて、私は死にそうだったわ。
彼があの曲を知っていたことは、私にとって大きな出来事だったの。

【余談】カヴァーについて

プリンスが自分曲をカヴァーされる事が好きでは無かったのは有名ですが、プリンスはライブでカヴァーを披露し、「Butterfly」の10ヶ月前にリリースした「Emancipation」ではカヴァーを４曲も収録したのをマライアも知ってるハズで、ビックリしたでしょうね。
これは「カヴァーはクリエイティブではない」という事だろうと考えられます。逆を言えば「クリエイティブであれば許す」という意味もあり、それを体現しているのが「Emancipation」のカヴァーだと思います。

更に”誰がカヴァーするか”も大きなポイントで、アリシア・キーズはデビュー・アルバムにカヴァーを収録するためペイズリー・パークを訪れた際、セッションをしただけで了承しました。

また2014年、モーガン・ジェームスが"Call My Name"をカヴァーした際もLAリード達の危惧をよそに快く了承しています。

主に女性絡みが多いのもプリンスならではですが、バックアップしたいという気持ち、そしてプリンスの歌は女性映えする曲が多いのも理由の一つかもしれません。

アルバムも後押ししたプリンス

上記の記事ではプリンスが彼女の新しいチャレンジを応援していた事も語っています。

For him to have even known that song was major to me. Plus, at the time of ‘Butterfly,’ he defended me to record executives who didn’t understand my decision to make an album like that.
The execs didn’t understand me veering from a successful formula. But Prince understood.
それに「Butterfly」の時、プリンスは、あのようなアルバムを作るという私の決断を理解しないレコード会社（Columbia）の重役達に、私を弁護してくれたんです。
重役たちは、私が成功の方程式から逸脱していることを理解していなかったんだけど、プリンスは理解してくれていました。

Butterfly: 25th Anniversary Expanded Edition

「Butterfly」25周年を記念し、8曲のリミックスやアカペラなどを含む「25th Anniversary Expanded Edition」をリリースしました。

Butterfly: 25th Anniversary Expanded Edition

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Track List

1. Honey
2. Butterfly
3. My All
4. The Roof (Back In Time)
5. Fourth of July
6. Breakdown
7. Babydoll
8. Close My Eyes
9. Whenever You Call
10. Fly Away (Butterfly Reprise)
11. The Beautiful Ones
12. Outside
13. Whenever You Call (with Brian McKnight)
14. The Roof (When I Feel the Need) (featuring Brandy)
15. Butterfly (Live from The Late Show with David Letterman)
16. My All (Live from VH1 Divas Live)
17. Fourth of July (Acapella)
18. Outside (Acapella)
19. Butterfly (Amorphous Anniversary Club Remix)
20. Honey (Another Taste of Honey David Morales Remix)

13-20が追加トラック

限定アナログ盤もリリース

アナログ盤も通常盤（２枚組）と限定盤（４枚組）がリリース。

1000枚限定の方にはデジタル版とは違う音源が収録されています。

Track List