リッキー・ピーターソンと、ビリー、ポール、そしてJPのピーターソン・ファミリーが〈Ricky Peterson & The Peterson Brothers〉を結成し、アルバム「アンダー・ザ・ラダー」をリリースしました。
(日本語解説付きCDは3月20日にリリース)
Under the Radar
Track List
- One For Horace (3.45)
- Under The Radar (5.04)
- Hey Brother (2.52)
- Sit This One Out (4.04)
- Peter (4.58)
- Blue Cadillac (4.26)
- After The Fun (5.10)
- I Think I'Ll Be Ok (3.02)
- Love Is The Only Way (4.53)
- Maypo (4.25)
- Fredlip (3.47)
ピーターソン・ファミリー
ミネソタ州ミネアポリスを拠点に活躍する音楽一家のピーターソン・ファミリー、まずはプリンスに関係のある3人から紹介。
リッキー・ピーターソンは、デヴィッド・サンボーンを始め多くのアーティストを支えるキーボード・プレーヤーで、同い年のプリンスからの信頼も厚く、エリック・リーズ、チャカ・カーン、ラリー・グラハム、メイヴィス・ステイプルズなど数多くのプリンス・ファミリー作を手掛け、名曲“The Most Beautiful Girl in the World“では共同プロデューサーとしても手腕を振るいました。
ポール・ピーターソンは、ST.ポール名義でザ・タイムそしてザ・ファミリーとプリンス・ファミリーで活躍。バンド解散後もプリンスの作品に参加、ザ・ファミリーのメンバーと再結成したfDELUXEやエリック・リーズとLP MUSICを結成するなど精力的に活躍しています。
リッキー達の甥にあたるジェイソン・ピーターソン・ディレイアは、マイケル・ボルトンやオリータ・アダムス、アレクサンダー・オニールなど多くのアーティストを支えるサックス奏者で、〈Diamonds & Peals Tour〉ではカルメン・エレクトラのサポートを務めました。2月にリリースした”Love Can Heal The World”はチャリティ・ソングとして多くの支持を集めています。
ビリー・ピーターソン(クレジットでは本名のウィラード表記)は、プリンスとの関与はありませんが、70年代後半にデヴィッド・Zを通じてベン・シドランと友好を深め、スティーヴ・ミラーやボブ・ディラン、アーヴ・ウィリアムス他の作品に参加している素晴らしいベーシストです。
アルバム・レビュー
リッキーとしてはWDRビッグ・バンド・ケルンと製作した2018年の「Drop Shot」以来で、今回はピーターソン家の男兄弟で結成されたバンドでの作品です。参加メンバーは
- Ricky Peterson (Keyboards, Vocals)
- Billy Peterson [Willard Peterson] (Acoustic Bass)
- Paul Peterson (Drums, Guitar, Vocals)
- Jason Peterson DeLaire (Alto Saxophone)
- Horn Section
Tom Peterson (Saxes, Horns arranged), Lee Thornberg (Trumpet), Ira Nepus (Trombone)
親交のあるベン・シドランが共同プロデュースとして参加し、4人の個性が見事に融合したグルーヴ感溢れる"One For Horace"やタイトル・トラックの"Under The Radar"、兄弟による掛け声もファンキーな"Hey Brother"など、古き良き70年代のソウルジャズをベースに洗練されたサウンドと気心の知れた4人ならではハートウォームな雰囲気が感じられるジャズ・アルバムです。
中盤にはソロモン・バーク作のR&Bナンバーの”Sit This One Out”、そしてST.ポール・ピーターソン名義でリリースした'95年の「Blue Cadillac」からタイトル・トラック"Blue Cadillac"のセルフ・カヴァーが収録、これは嬉しいサプライズでした。
今作をキッカケにミネアポリス発のジャズ・ユニットとして今後も定期的にリリース欲しいです。
(次は姉のパティも参加してもらってThe Petersons名義でも!)
ちなみに生産数が少ないのか楽天やamazonで在庫が無い状態時もあります。3月25日時点でタワレコには在庫がありました。