「1-800 NEW FUNK」や「Come」など'88年~'94年までプリンスの下でデザインとアート・ディレクターを担当していたJ.C.マンソン(J.C.Munson)が「Pandemonium」の前身アルバム「Corporate World」の収録予定リストをSNSに投稿をしました。
Found this recently tucked away in storage. Copy of a preliminary track list for The Time’s “Corporate World” album. It was given to me in while I worked on album cover ideas for it at #PaisleyPark . #PrinceRogersNelson #Prince #TheTime pic.twitter.com/eT4R6nlf2d
— J.C.Munson (@ooleef) December 21, 2019
「Corporate World」について
「Wax Poetics Japan」に掲載されたモーリス・ディの記事の引用
ちょうどプリンスとジェロームと私でプロジェクトを始めていた頃で、「Corporate World」というタイトルの予定だった。「Graffiti Bridge」の制作が終わった頃だね。すると突然、テリーとジミーも参加したいと言い始め、それがそのまま再結成につながったんだ
映画『グラフィティ・ブリッジ』を計画していた頃、これまで通りプリンスがザ・タイム用の楽曲を制作していたが、ワーナーは他のメンバーも参加したザ・タイムでのアルバムの方がセールス的にも見込めると踏んで二の足を踏みます。
そこで他のメンバーが参加し収録曲が見直され「Pandemonium」が完成しました。
収録予定曲
収録曲は常に変更されるので、これがどの時点での構想かは判りませんが、ツィートによればアルバムのアートワークのアイデアを考えてる時という事だったので構想初期より中期といった感じでしょうね。(後期の構想はPrince Vaultに掲載)
メモに記された収録予定曲は...
- The Sex Of It
- Dream Factory
- (I'm Feelin Like I Wanna Put Ya In My) Data Bank
- Miss Thang
- Murph Drag (Part 1 and 2)
それぞれ簡単に解説しておきます。
The Sex Of It
"The Sex Of It"はヨーロッパで人気はあったもののアメリカで伸び悩んでたキッド・クレオールに提供する事を約束し渡された1曲。
エリックのインタビューによれば、プリンスが製作中の楽曲が彼らに合うと思いホーン・アレンジを制作。後日プリンスに曲をどうするのかと尋ねると”キッド・クレオールに送る”と言われて驚いたそうです。
http://ecnirp.over-blog.com/article-21371813.html
モーリスとキッド・クレオールはタイプが似てるからバッチリの選曲でしたが、タイミングが違えばキッド・クレオールに渡らなかったかもしれないですね。
危ない危ない...というか、モーリスがヴォーカルを録ったバージョンも存在するのですね!
Vaultにも未掲載で、初耳情報だったので「プリンス・ファミリー大全」に書けなかったです😨あと少し早ければ....!
Dream Factory
同名タイトルでアルバムを制作するもお蔵入りとなり「Sing O' The Times」がリリース、同曲は後に「Crystal Ball」に収録されました。
ここで復活するかもしれなかったのかぁ...
これがザ・タイム単独曲だったのかプリンスもヴォーカルに入ったコラボ曲なのか妄想が膨らむばかりです。
(I'm Feelin Like I Wanna Put Ya In My) Data Bank
ザ・レヴォリューション自体に作られた楽曲で、唯一「Pandemonium」に収録されますが、この時点では歌詞の一部が()付いた形のタイトルだったんですね。
Miss Thang
ザ・タイムではなく映画にも出演したT.C.エリスの「True Confessions」に収録されました。
プリンス風NJSをモーリスが歌ったらカッコよかっただろうな!
そしてこれも初耳情報だったので「プリンス・ファミリー大全」に書けなかった😨
Murph Drag (Part 1 and 2)
公式アルバムとしては未発表になりますが、2001年にオープンしたプリンスの公式サイトNPG Music Clubの2001年4月に配信された"Ahdio Show #03"に収録されています。
今後もこういう話が...
実現しなかったとは言え、こんな収録構想があったとは・・・
「プリンス・ファミリー大全」を監修する時も”今だから話せる”系を見つけては掲載する様にしましたが、今後もこういった話は出てくるでしょうね。