シーラ・E / セックス・シンバル
アルバム情報
Released:1991/3/26 | Label: Warner Bros.
Track List
| PersonnelProduce, Arranged
Written
Additional Musician
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アルバム・レビュー
デビュー作の「The Glamorous Life」('84)、ペイズリー・パークからリリースされた「Romance 1600」('85)、「Sheila E.」('87)とプリンスの助力を得て3枚ののアルバムをリリース。バンド・メンバーとしてもパープル・レインやサイン・オブ・ザ・タイムズのツアーに同行したりと蜜月を送っていたシーラ・E。
デビューからの2作はプリンスの囲いの中で歌ってた印象が強かったですが、「Sheila E.」では全体の半分をシーラ・Eがコントロールする形で個性を出し、本作ではついにプリンスの元を離れ独立した形でアルバムをリリースしました。
プロデューサーにはシーラと弟のピート、そしてスクリッティ・ポリティのデビッド・ガムソンが担当し、前作で結成した”Eバンド”からは7人中、弟のジュアン、プリンスのバンドでも活躍しているボニー・ボイヤー、ノルベルト、カールの4人が継続、ゲストにはキャットやブラウンマークの名前もあります。
彼女の代表曲"The Glamorous Life"のイントロが流れた直後に嘲笑いタイトル・トラックの”Sex Cymbal”が流れる下りはプリンスとの不仲ではなく”プリンスの○○”と枕詞の付かない一人のアーティストとして目を向けさせる為の楽曲だと思います。
前半は"Funky Attitude"を筆頭に、ファンキーなアレンジが魅力的なカヴァー曲"Lady Marmalade"、シーラ・E独特のドラム・テクニックが堪能出来る"808 Kate"といった前作の延長線にある様な楽曲が中心で、後半はパパのピートそして弟のピーターとの3人によるラテン感満載の”What'cha Gonna Do”や"Private Party (Tu Para Mi)"、サンバの"Family Affair"と彼女のルーツを継承したサウンドを中心に聴く事が出来ます。
以前もラテン・サウンドが多く聴けましたが'89年にパパのピート、巨匠テイト・プエンテと3人で共演した「Latina Familia」の影響が色濃く反映されたのかもしれません。
そういう意味では2つの顔を堪能出来るアルバムだと思います。