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プリンス・エステートのL・ロンデル・マクミラン氏が語る『Timeless』と今後のリリース計画

2026年8月、プリンス・エステートの共同マネージャーを務めるL・ロンデル・マクミラン(L. Londell McMillan)氏が、アンジェラ・イー(Angela Yee)のインタビュー番組に出演。長年プリンスの弁護士として権利回復を支えた盟友でもあるマクミラン氏が、未発表音源集『Timeless』のリリース意図やVault音源のデジタル化プロセスの苦労、今後予定されている『Parade』の大型ボックスセットや映像プロジェクトについて語っています。
さらに、物議を醸したNetflixドキュメンタリーを差し止めた真相や、長年代理人を務めたマイケル・ジャクソンとの違いなど、エステート運営の核心に迫る必見のインタビューです。

L. Londell McMillan Talks New Posthumous Prince Album, Musicianship, and Michael Jackson

※本記事では動画の時系列順ではなく、話題の要点ごとに整理してまとめています。各項目のタイムスタンプから該当部分を直接再生してご覧いただけます。

新作アルバム『Timeless』と今後のリリース計画

『Timeless』について [26:16]

まず大きく取り上げられたのが、新たにリリースされたアルバム『Timeless』についてです。マクミラン氏は本作が5つの年代(5ディケイド)にまたがるキャリアの広がりを1枚に収めた、これまでにない試みであると語ります。

「プリンスのアルバムの多くは、その時々の瞬間(in the moment)を凝縮した作品でした。しかし本作は、彼のキャリア全体を5つの年代にわたって見せるものであり、すべてが未発表音源やレアトラックで構成されています」

選曲のプロセスにおいては、膨大なVault音源の中から単に楽曲を並べるのではなく、全体のバランスを見極めながら厳密な選定が行われました。特に重要な点として、今後予定されている別のプロジェクトに収録すべき音源はあらかじめ候補から外すという「引き算の選曲」が行われたことを明かしています。
その上で、アルバムのラストを飾る「How Come U Don't Call Me Anymore」については、最後のツアーとなった「Piano & A Microphone Tour」から、キャリアのエンディングを象徴するテイクとして選定した意図を語りました(※本人は動画内で“最後のショウ”と発言していますが、実際のアルバム収録テイクは2016年3月4日のオークランド公演音源です)。

最新アルバム『Timeless』のリリースまでの経緯と全曲解説は下記に掲載しています。

参考Timeless / タイムレス ('26)

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今後のプロジェクト [28:27]

さらに今後のリイシュー計画として、今年末に控える大型企画に加えて、来年に向けてファン待望となる『Parade』の大型ボックスセット(big Parade box set)を含む2つのプロジェクトを準備中であると明かしました(具体的な発売日までは明言されていません)。
また、ライアン・クーグラー監督らが関わるユニバーサルのミュージカル映画や、将来的な伝記映画の構想が進んでいることにも言及しています。
ミュージカル映画に関しては2025年に行われたセレブレーションでも計画している事を話していました。

参考音楽評論家ジョン・ブリーム氏による〈プリンス・セレブレーション2025〉レポート

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今後のプロジェクトについては原文と訳を掲載しておきます。

"taking off some of the songs that will be a part of other projects that we've got out. We got another big project that's coming out the end of this year, and then next year two projects coming out. We're working on a big Parade box set that's gonna be huge."
「今後リリースする他のプロジェクトの一部となる曲を(『Timeless』の候補から)外していきました。今年の年末にもうひとつの大型プロジェクト(another big project)のリリースを控えていますし、来年には2つのプロジェクトが出ます。もの凄いものになる『Parade』の大型ボックスセット(a big Parade box set)に取り組んでいますよ」

大型プロジェクトは今年20周年となる『3121』関連という話があります。

Prince Estate Interview: 'Timeless,' Fan Complaints, Michael Jackson
Prince Estate Interview: 'Timeless,' Fan Complaints, Michael Jackson

www.rollingstone.com

ヴォルト音源の管理とアナログ/デジタル化の難しさ

アナログ音源のデジタル化とリマスタリングの課題 [15:24]

ファンから寄せられる「なぜVaultの音源をもっと早く公開しないのか」という疑問に対し、マクミラン氏は制作の裏側にある技術的・権利的なハードルを説明しています。
70〜80年代のアナログテープに記録された音源を、現代のリスナーがスマートフォンやストリーミング環境で聴いて違和感のない音響特性(周波数やアタック感)へとデジタルリマスタリングするには、非常に繊細なエンジニアリングと時間が必要です。また、アートワークや写真、出版権などの権利処理も多岐にわたります。

配信やSNSの解禁 [14:05]

かつてプリンスが楽曲のネット配信やYouTubeでの公開に慎重だった理由について、マクミラン氏は「まずは生のライブステージを体感してほしいという強い信念があったからだ」と振り返ります。その上で、現在は次世代へその音楽的遺産を正しく受け継いでいくために、デジタル空間での適切な発信が不可欠であるという判断を語りました。

Netflixドキュメンタリーの差し止め(Cease and Desist)理由

公開差し止めに至った理由と背景 [22:35]

一時制作が進められながらもお蔵入りとなったNetflixの長編ドキュメンタリーについて、マクミラン氏はエステートとして法的措置(Cease and Desist)を講じて公開を差し止めた理由を率直に明かしました。

「クリック数や再生回数、ゴシップ的な論争を煽るために、一方の側の主張だけを切り取って事実を歪曲することは断じて認められません。何より、プリンスに関する作品であるにもかかわらず、彼の音楽やクリエイティブなプロセス、スーパーボウルでの偉業や同時代アーティストとの交流を中心に据えないような作り方は決して許されるものではありませんでした」

マクミラン氏は、プリンスの芸術的功績と尊厳を守ることがエステートの最優先事項であると強調しています。

参考エステートがNetflixで制作中だったプリンスのドキュメンタリーの公開中止と新たなドキュメンタリーを制作すると発表

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ブロードウェイ『Purple Rain』とカバー/サンプリングへの姿勢

舞台化の経緯 [11:22]

現在進行中のブロードウェイ舞台版『Purple Rain』については、プロデューサーのオーリン・ウルフ(Orin Wolf)からの熱意ある提案を受けて始動したプロジェクトであることが語られました。

参考プリンス主演映画『Purple Rain』のミュージカルが2027年春にブロードウェイ上演へ

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楽曲の権利保護 [12:57]

また、プリンスの楽曲に対するサンプリングやカバーの許諾基準について問われると、マクミラン氏は「プリンス自身の意志」を絶対的な基準に据えていると答えています。

「私が直面する最大の課題は、プリンスが望んでいたこと、ファンが求めるもの、そして商業市場の要求のバランスを取ることです。しかし、10回中10回、私はプリンス本人が望んだであろう道を選びます」

マイケル・ジャクソンとの比較とプリンスの本質

音楽的アプローチの違い [17:42]

かつて両者の代理人を務めた経験を持つマクミラン氏は、マイケル・ジャクソンとプリンスの音楽的アプローチの違いについて独自の視点を語りました。
イケルを「あらゆる世代や人種に向けてポップソウルのヒットを計算し尽くして生み出す、卓越したパフォーマー」と評する一方、プリンスについては以下のようにその孤高のアーティスト性を称えています。

「マイケルはヒットを生み出すために音楽を作りました。しかしプリンスは、ヒットするかどうかに関わらず、自分が作りたいもの、自分が愛するもののために音楽を生み出し、常に実験的で革新的であり続けました。彼は何本もの楽器を自ら操る、完全なるオーガニックな音楽家だったのです」

その他のエピソード

モリス・デイらとの商標問題 [16:38]

過去に生じた名称使用に関する対立について、自身がエステートの共同マネージャーに復帰した直後、プリンスが望むであろう調和を重んじて速やかに和解へ導いた経緯を語りました。現在もモリス・デイがペイズリーパークのセレブレーションに出演し続けているのは、この信頼関係の修復によるものです。

ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム [38:16]

ハリウッドの殿堂入りについて、歩道の地面に名前が刻まれ、人々に踏まれるような形式をプリンス本人が快く思っていなかったため、別の設置形態を提案したものの折り合わず、辞退したという裏話を披露しました。

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