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ケヴィン・スミスが監督しお蔵入りになったプリンスのドキュメンタリー映像が日の目を見るかも!?

『クラークス』(1994)や『ドグマ』(1999)などの監督で役者としても知られるケヴィン・スミスはガーディアン誌の記者の質問に対し、2001年にプリンスに制作を依頼されるもお蔵入りとなったドキュメンタリー映像について"Finally Going to See the Light of Day(ついに日の目を見る)"と語りました。

Kevin Smith's Shelved Prince Documentary "Finally Going to See the Light of Day"
Kevin Smith's Shelved Prince Documentary "Finally Going to See the Light of Day"

comicbook.com

Kevin Smith Prince Documentary Footage Could Be Released Soon
Kevin Smith Prince Documentary Footage Could Be Released Soon

www.indiewire.com

Netflixで制作中のドキュメンタリー

2019年Netflixはエイヴァ・デュヴァーネイ(Ava DuVernay)監督に依頼しプリンスのドキュメンタリー作品を制作していましたが”創造的な違い”が原因で棚上げとなりました。

参考Netflixで制作予定だったプリンスのドキュメンタリー作品から監督が降板

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後任に『O.J.:メイド・イン・アメリカ』(2016)を手掛けたエズラ・エデルマン監督を迎え、現在2023年公開を目指し制作中です。

ケヴィンによれば、エズラ監督がインタビューするためにケヴィン宅に訪れた際、ペイズリー・パークの金庫に保存された数多くの未発表曲やミュージックビデオの中でプリンスが話している映像はケヴィンが撮ったものだけだったと伝えられた事から、この映像が使われる可能性が高いのではと語っています。

2001年に撮影されお蔵入りとなったドキュメンタリー

ドキュメンタリーの件は、『プリンス オフィシャルディスク・コンプリートガイド』で書こうと思ったのですが文字数の問題とマニアック過ぎたので割愛。今回その経緯をdiffuserを参考に簡単に書いておきます。

Prince's 'The Everlasting Now' Frustrates Kevin Smith
Prince's 'The Everlasting Now' Frustrates Kevin Smith

diffuser.fm

キッカケはプリンスの楽曲を使いたかっただけ

ケヴィン監督は、2001年に公開された『Jay and Silent Bob Strike Back (ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲 )』”The Most Beautiful Girl in the World”を使用する権利を確保するためにプリンスに連絡を取ります。プリンスは監督作品『ドグマ』のファンだった事から思わぬ方向へ進みます。

ミュージカルの構想からドキュメンタリーへ

ある晩プリンスはケヴィンに電話をかけてきて、天国に戻るために宗教的な抜け道を使おうとする2人の堕天使を中心に展開するファンタジー・コメディのミュージカルを作らないかと話を持ちかけます。
この映画は作られる事はありませんでしたが、プリンスは口の悪いケヴィンをたしなめながら、精神性、宗教、信仰について延々と話し、近日発売を予定していた「The Rainbow Children」の試聴会をペイズリー・パークで開催するのでコラボレーションしないかとケヴィンをペイズリー・パークに招きます。

ペイズリー・パークでの撮影

プリンスは「アルバムに対する人々の反応を撮影してほしい」と依頼。アルバムを聴いてもらった後にファンに感想を語ってもらうというものでした。プリンスは「I want to talk about the religion and lead that into race, and lead it into the music biz and radio. (宗教の話から人種の話につなげ、そこから音楽業界やラジオの話につなげていきたい。)」とこの映画で世界を変えたいと語ったそうですが、当のケヴィンは「俺は、チンケで屁理屈の多い映画を作っている最中だ。世界を変えるどころか、自分の下着を変える準備もできていないんだ」とまったく乗り気ではなかったそう。

不安に思ったケヴィンは、プリンスの代理人に「そんな簡単に出来ない。世界を変えるような宗教的なドキュメンタリーを制作するには、そのテーマに情熱を持っている人が作るべきだ。」と進言、続けて「プリンスが、ショッピングモールをうろつく男たちの映画を作りたいのなら、僕は協力できるけどドキュメンタリーは作れないよ」と話しました。

聞く耳を持たないプリンス、そして金庫へ

ケヴィンの思いを正しく伝えるスタッフもいないため、ケヴィンはペイズリー・パークに1週間通い撮影。撮影中もプリンスは時折現れ聖書を取り出しながら話すなど指示を続けました。
全ての撮影を終えると、プリンスの代理人から「この映画が日の目を見ることはないだろう」と冷たい言葉を浴びせられた上、プリンスに別れを告げようすると代理人から「彼は音楽を作っている」と言われ、会えないままペイズリー・パークを後にします。

車に向かって歩きながら、「信じられないよ。1週間かけて、お金ももらっていない!情熱もないドキュメンタリーを撮影したんだ。自分のストーリーではなかった。それなのに、プリンスは一度も『時間を割いてくれてありがとう』と言ってくれなかったんだ」とスミスは嘆いたそうです。

当時の様子を語るJoe Coolさん

タイムリーな事に、このドキュメンタリーが撮影されたペイズリー・パークのイベントに参加していたJoe Coolさんの話がpartymind channelで配信されたばかりです。

Joe Coolさんは2000年からペイズリー・パーク開催されたプリンスのイベント〈セレブレーション〉に何度も足を運んだ熱烈なファンで、もしケヴィンの映像が公開されればJoe Coolさんも映像に映るかもしれません。

映像は全3編で公開されいますので是非ご覧ください。

 

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