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音楽評論家ジョン・ブリーム氏による〈プリンス・セレブレーション2024〉レポート

1975年からスター・トリビューン紙の音楽評論家であり、プリンスの『Prince: Inside the Purple Reign』をはじめレッド・ツエッペリンやボブ・ディランなど様々な書籍を執筆しているジョン・ブリーム氏による〈プリンス・セレブレーション2024〉レポートがアップされました。

かなりの長文なのでポイントを抑える形でまとめます。

パープルの問題 プリンス・セレブレーション2024の何が正しく、何が間違っていたのか?

Purple problems: What was right and what was wrong with Prince Celebration 2024
Purple problems: What was right and what was wrong with Prince Celebration 2024

Fans loved the musical preview and songs from the vault but were frustrated by the disorganization.

www.startribune.com

先週末、ツインシティで開催されたセレブレーション2024は、プリンスが旅立って6回目(コロナ禍で中止有り)となるプリンス・ファンの集いということで、いつも以上に困難な課題を抱えていた:映画『パープル・レイン』の40周年を祝い、進行中の同名ミュージカルを紹介する一方で、未発表音源を体験したいというハードコアなファンに応えるにはどうしたらいいのか?

そんなパープルの問題:Such Purple problems.

プリンス・レガシーLLCのロンデル・マクミランとチャールズ・スパイサー、そしてペイズリー・パークのスタッフは、(彼らにとって)2年目のセレブレーションを担当するにあたり、ライブ・パフォーマンス、パネル・ディスカッション、ミネトンカ湖でのクルージングなど、あらゆる要素に触れようとした。

5日間すべてのイベントにに参加することはできなかったため、SNSのチェックや参加者にインタビューをしまとめています。

概要

セレブレーションの多くが、初めてミネアポリスのダウンタウンで行われた。
ザ・レヴォリューションは、ジュディス・ヒルをゲストに迎え、2夜にわたってファースト・アベニューを訪れた。ステート・シアターでは、モリス・デイとニュー・パワー・ジェネレーションによるパフォーマンス、『パープル・レイン 4K版』の上映、同名ミュージカルの上演が行われた。

映画とミュージカルについて

パープル・ファム(プリンスはファンという言葉を好まず、ファミリーの意味のファムを希望した)達は、4K化された映画に喜び、ミュージカルに関してはスタッフから映画をベースに登場人物をより肉付けしたものと説明を受けたという。

モーリス・デイのライブ

モーリス・デイの30分ほどのパフォーマンスに関しては、ザ・タイムの後ろ盾がなかったのが影響したのか、メアリー(ファムの一人)によると「彼はエネルギーがなく、冴えない感じだった」だったと語った。

プリンスは、このような精彩を欠いたパフォーマンスを決して許さなかっただろう。「罰金だ。「そして、今夜はあと数時間リハーサルをするんだ。ペイズリーに帰れ。今すぐ」。(ジョン談)

『パープル・レイン』のディスカッション

モーリスとレコーディング・エンジニアのスーザン・ロジャース、そして映画で〈ファースト・アベニュー〉のオーナーを演じたビリー・スパークス、ザ・レヴォリューションの5人のトークでは、新しい話をしてくれた。(内容は不明)

ダウンタウンでのブロック・パーティー

ダウンタウン1番街のプリンスの壁画の横で12時間にわたって行われた一般公開のブロック・パーティーは、雨にもかかわらず大盛況。ダウンタウンに引っ越したのは、将来のセレブレーションに向けた意図的なステップだった。

主催者たちは地面に杭を打ち、チャナッセンから一歩踏み出し、ダウンタウンに来て、プリンスの遺産をミネアポリスのコミュニティと共有し、将来それを発展させることができればと願っています。(マクミラン談)

未発表音源と映像について

未発表音源を聴くことは、VIPチケットホルダーにとって常にハイライトであり、優先事項でもある。ペイズリー・パークで演奏された10曲の中には、「Let's Go Crazy」と「Purple Rain」のデモ、プリンスとアンドレによる1977年のジャズ・ジャム、プリンスの分身であるジェイミー・スターによる1985年の未発表アルバムからの「Friction」、そして2003年の未発表アルバム『Calibama』からの1曲が含まれていた。

パープル・フォロワーたちは、2004年3月27日にリノで行われた〈Musicology tour〉のサウンドチェックや、1985年4月7日にマイアミで行われた〈Purple Rain Tour〉の映像を見ることに興奮していたが、上映時間が短かったことに不満を漏らす人もいた。

靴がない(No shoes)

大きな不満は、セレブレーション参加者がVIP(1,350ドル)であれ一般入場者(750ドル)であれ、ペイズリー・パークを見学できる時間が限られていることだった。
プリンスの靴の展示は、ペイズリーがこれまで発表してきた展示の中で最も注目に値する野心的なものであったことは間違いないが、残念なことに、パープル・レインの展示に取って代わられてしまった。がっかりだ!

2000年代も含む全てのセレブレーションに参加したドニー・イングリッシュは以下のようにツイート。

VIPチケット保持者は、ペイズリー・パークで25分の急かされたツアーを受けたが、それは通常の営業時間内に一般客が利用できる最下層のツアーよりもはるかに少なかった。

ペイズリーでの活動は例年に比べてかなり限定的だった。
今年はゴスペル・ブランチがペイズリー敷地内のテントで開催された。アメリカズ・ゴット・タレント』に出演し話題になったリヴ・ウォーフィールドは、ミネトンカ湖でのボート・クルーズが数回行われた月曜日、サウンドステージで再び2曲の感動的なパフォーマンスを披露した。

コミュニケーションは可能か?(Can we communicate?)

移動の問題

チャナッセンとミネアポリスで時間を分けることは、イギリス、ニュージーランド、そして全米から集まったセレブレーション参加者たちにとって、ロジスティクス(移動)の面で大きな課題となった。

どこに泊まるか?レンタカーを借りるか?ライドシェアは?なぜシャトルバスは例年のように効率的ではないのか?

2拠点を示すスケジュールは、セレブレーションが始まる前日まで配布されなかった。プリンスはいつも特別なものを届けてくれるから、直前の発表で済ませることができたが、この事前情報の欠如は許しがたい。

過去4回参加したニコルは以下のようにコメントを残した。

「今年のテーマにミネアポリス市をうまく取り込んでいないことから、どのプロモーションでも表現されていないこと、すでにチケットを購入したゲストにEメールで最新情報を送っていないことまで、これはチャンスを逃したことになる」

新たな発表が無かった

マクミランは、ミュージカル以外に、新たなプロジェクトを発表しなかった。
楽曲のリリースも、コンサート映像も、4年以上かけて制作中のプリンスのNetflix公認シリーズに関する最新情報もなかった。

上記に関しては参加したToratonさんドキュメンタリーについて話していたと投稿がありました

セレブレーションの公式行事に加え、プリンスが住んでいた家の近くをドライブしたり、レコード店〈エレクトリック・フィータス〉でレコードを買ったり、ミネアポリス北東部のアートギャラリーでプリンスのファッションデザイナーであるヴォーン・テリーのトークに参加したり、ウーマンズ・クラブで開催された資金調達のためのクリスタル・ボールでルック・アット・ミーの衣装を着てパーティーをしたり、ミネソタ大学で開催された〈プリンス・オン・フィルム・シンポジウム〉 で学術論文やディスカッションに耳を傾けるなど、組織的かどうかは別として、街中でプリンスにまつわる様々なイベントがおこなわれた。

セレブレーションの評価(Rating Celebration)

セレブレーションに参加した人たちに、その体験を1から10までの10段階で評価してもらった。

  • 初めてのセレブレーションに参加したカルガリーのスコット・モーリン: 8.5
    「セレブレーション2024に参加したとき、家族を見つけたような気がした。」
  • 6回目のセレブレーションに参加したアトランタのマリリン・マクネア:7
    「彼らにはやるべきことがある。私たちはロンデルの言葉にお金を預けた」
  • 4回目のセレブレーションに参加し〈プリンス・オン・フィルム・シンポジウム〉で論文を発表したロサンゼルスのロンダ・ニコル:6
    「ミネアポリスのダウンタウンでのイベント開催は、いい気分転換になりました。日中と夜の活動の間にダウンタイムを設けることができ、ペイズリー・パークで通常行われていたものより良い食事の選択肢があった。」
  • プリンスがいた頃の3回を含め9回のセレブレーションに参加したボルチモアのドニー・イングリッシュ:4
    「ファンはレガシーを維持し、説明責任を果たす責任があると信じている」

不満はあるものの、全員がセレブレーション2025に参加する予定だと答えた。

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