9月25日にリリースされる『サイン・オブ・ザ・タイムズ スーパー・デラックス・エディション』。
目玉となるCD8枚組+DVDのスーパー・デラックス盤には、未発表トラックが63曲も収録されていて、これまで”Witness 4 The Prosecution”と”I Could Never Take The Place Of Your Man (1979 Version) “、“Cosmic Day”の3曲が公開。今回は"Witness 4 The Prosecution (Version 2)"が先行公開されました。
Witness 4 The Prosecution (Version 2)
https://music.youtube.com/watch?v=JdyGzM-F9eE&feature=share
発表直後にリリースされたVersion 1と合わせて紹介しておきます。
Witness 4 The Prosecution (Version 1) (3:59)
Version 1は、1986年3月14日チャナッセンの北西に位置するガルピン・ブールバード・スタジオ(Galpin Blvd Home Studio)でレコーディングされました。
(ペイズリーパーク・スタジオは1986年1月着工、翌年5月1日から一部使用、9月11日に正式オープンしました。)
ウェンディ&リサ、スザンナ・メルヴォワン、エリック・リーズ達も参加し数回オーバーダブを繰り返し、「Dream Factory」の収録されますが”3枚組では売れない”とレーベルから言われ、2枚組の「Sign O' The Times」に再編される際に除外され未発表となりました。
Witness 4 The Prosecution (Version 2) (4:00)
Version 2も今回の公式発表で具体的なバージョンが判明。
The original version was recorded with The Revolution. Prince created this new version just two weeks before announcing The Revolution had disbanded, and contemplated giving it to country star Deborah Allen.
Pre-order the expanded reissue here: https://t.co/Nxit695aV8
— Prince (@prince) August 13, 2020
Version 1から約7ヶ月後となる10月6日、カリフォルニアのサンセット・サウンド・スタジオ(Sunset Sound)で再レコーディングされたバージョン。
https://music.youtube.com/watch?v=JdyGzM-F9eE&feature=share
エリック・リーズ(sax)とアトランタ・ブリス(trp)が参加したVersion 2は、「プリンス・ファミリー大全」でも少し触れたデボラ・アレンの為に再レコーディングされたものでしたが、最終的に同時期にレコーディングされたタイトル・トラックの"Telepathy”だけがアルバムに収録されました。
デボラの想いに応えたプリンス
当時プリンスと同じサンセット・スタジオでアルバムを制作していたデボラは、出来に納得していないレーベルの要求に応えるべく、チラッとだけ会話したプリンスに対して手紙で思いを伝えました。
後のインタビューで手紙の内容を話しています。
Dear Prince, You may not remember me, but I’m Deborah Allen and we met by the basketball court.
The new RCA executives like my album but they want me to do a couple more cuts.
I was wondering if you’d be interested in writing, co-writing, and/or producing something on me. That would be merely wonderful.親愛なるプリンス。
私はデボラ・アレン、あなたは私を覚えていないかもしれませんが、(スタジオの)バスケットコートでお会いしました。
RCA幹部は私のアルバムを気に入ってくれていますが、もう少しカットを増やして欲しいと言われました。
もしあなたが興味を持ってくれたら...私の曲を書いたり、共同作曲したり、プロデュースしたりしてくれませんか?実現したらとても嬉しいいです。
一週間後、エンジニアから”D. Allen”と宛名が書かれた手紙には‘I listened to it and I loved it.’とメッセージが添えられ楽曲が送られたそうです。
インタビューは発表された"Telepathy”の事だけですが、”Witness 4 The Prosecution”も候補だったので、もしかするとデボラがヴォーカルを入れたバージョンもあるかもしれませんね。
翌日の10月7日はザ・レヴォリューション運命の日
"Witness 4 The Prosecution (Version 2)"をレコーディングした翌日の10月7日、プリンスはウェンディ&リサと食事をした後、ボビー・Zに電話しザ・レヴォリューションを解散する事を伝えました。(ブラウンマークは後日聞かされ脱退、Dr.フィンクはプリンスからの依頼に応えて残留)
Roadhouse Gardenもいずれ...
1999年、プリンスは自身の公式サイトLove4OneAnother.comで、ザ・レヴォリューション時代のプロジェクト「The Roadhouse Garden」、7枚組のサンプル音源集「New Funk Sampling Series」、マイテの新作「Scorpio」をリリースすると発表。
"Witness 4 The Prosecution”は「The Roadhouse Garden」に収録予定で発売が期待されていましたが、結局お蔵入りとなりました。
こういった未発売となったプロジェクトもいずれリリースして欲しいんですけどね。
その他の未発表曲などについて
ざっくりですが未発表曲やシングルの全曲紹介をしています。
https://npg-net.com/2020-05-10/
Sign O' The Times Super Deluxe
「サイン・オブ・ザ・タイムズ:スーパー・デラックス・エディション」は9月25日リリース。
その他グッズも色々リリースされます。詳しくは↓