ザ・タイム / アイスクリーム・キャッスル
Released:1984/7/2 (vaultでは9と表記) | Label: Warner Bros.
Track List
- Ice Cream Castles (7:33) P
- My Drawers (4:04) P
- Chili Sauce (5:45) P
- Jungle Love (5:29) P
- If The Kid Can't Make You Come (7:33)
- The Bird (7:40)3 P
Personnel
Produce, Arranged
- Morris Day & The Starr Company (Prince)
Written
- Prince (as Jamie Starr), Morris Day (credited Morris Day) (1)
- Prince, Jesse Johnson, Morris Day (credited Morris Day and Jesse Johnson) (4)
- Prince, Jesse Johnson, Morris Day (credited Morris Day) (6)
Member
- Morris Day (lead and background vocals)
- Jesse Johnson (guitar And background vocals)
- Jerome Benton (percussion and voice)
- Jellybean Johnson (drums)
- ST. Paul Peterson (keybords,background vocals)
- Jerry Hubbard (bass and voice)
- Mark Cardenas (keybords,background vocals)
Musician
- Prince (all background vocals and instruments)
- Sharon Hughes (voice) (3) (background vocals) (5)
- Novi Novog (violin) (3)
アルバム・レビュー
プリンスの映画『Purple Rain』にプリンス演じるキッドのライバルとして登場したザ・タイム。このアルバムはその映画で歌われた曲を中心に構成されたアルバムです。
このアルバムでは、今や重鎮とも言えるプロデューサーのジミー・ジャム&テリー・ルイスがSOSバンドのプロデュースをした為に'82年のライブに遅れた事でプリンスが彼らを解雇、翌'83年にはキーボードのモンテ・モアも脱退した為、後にザ・ファミリーのメンバーになるポール・ピーターソンとジェローム・ベントン、そしてマーク・カナディナス、アレクサンダー・オニールと仕事をしていたジェリー・ハーバートが新たにメンバーとして補充されています。
これ迄のアルバムとの違いとしては、楽曲こそプリンス(実際にはStarr ★ Companyという偽名で表記)がしているものの、今回からは各メンバーが実際に楽器を演奏し歌い、モーリス・デイやジェシー・ジョンソンもソングライトに加わっています。
映画とほぼ同時進行だった今作は、モーリスとジェロームの滑稽なパフォーマンスやお洒落なサウンドで、アルバムとしては過去3枚の中ではトップの売上げ、全米チャート24位ゴールド・ディスク獲得する程の売れ行きでした。
前述の通り楽曲をプリンスが作っている為、どの曲もこの当時のプリンス・サウンドが色濃く残っていますが、バンド形態をとる事で全体の広がりが増しています。特に"Jungle Love"や"The Bird"等のダンサブルなファンク・ナンバーでの盛り上がりはプリンスを凌駕する程の勢いでした。
アルバムは成功を収めますがバンドとプリンスの溝を修復する事はできず、このアルバム発表直後には解散したと言われています。
このまま続けていればプリンスとの二枚看板で音楽業界を盛り上げたかもしれませんが、90年代以降の動向をみれば個性と才能がぶつかり合うグループなので、ここでの解散は避けられない運命だったのかもしれません。