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ミネアポリスで活躍するコリー・ウォンの新作他を紹介

ミネアポリスで活躍するギタリストで、ソロ活動の他にもファンク・バンド〈ヴォルフペック(Vulfpeck)〉や〈ザ・フィアレス・フライヤーズ(The Fearless Flyers)〉に参加している、コーリー・ウォン(Cory Wong)。

プリンスとは直接関係ありませんが、プリンス・ファミリーも関与し今年に入って3作リリースしている事もあるので”ミネアポリスの新世代アーティスト”として紹介しておこうと思います。

コーリー・ウォンについて

1985年3月、ニューヨーク州ポキプシーで生まれでミネソタ州ミネアポリスで育ちのギタリスト/作曲家/プロデューサー。
幼少期に父親からクラシック・ロックやジャズの音楽を聴かされ、9歳でピアノのレッスンを受けます。その後レッド・ホット・チリ・ペッパーズやグリーン・ディに憧れバンドを始めようと決意。ベースを経て高3の時2台目のフェンダーのストラトキャスターを手に入れたコリーは現在もストラトキャスターを愛用。その縁もあり、2021年コーリーのシグネチャー・モデルとして〈Cory Wong Stratocaster〉がフェンダーから発売されました。

Interview|コリー・ウォン世界最高のリズム・ギタリストが理想とするストラトキャスター! | ギター・マガジンWEB|Guitar magazine
Interview|コリー・ウォン世界最高のリズム・ギタリストが理想とするストラトキャスター! | ギター・マガジンWEB|Guitar magazine

guitarmagazine.jp

リード・ギターとリズム・ギターの良さを生かしたプレイ・スタイル

レッチリのジョン・フルシアンテやジェフ・ベック、ジョン・メイヤーなど多くのギタリストから影響を受けたコーリーのギター・プレイは、マイケル・ジャクソンの「Thriller」に参加したデヴィッド・ウィリアムスポール・ジャクソン・Jrなどから影響を受けたリード・ギターとリズム・ギターの良さをミックスした彼曰く"リード・リズム"スタイルというもの。

プリンスについて

勿論ミネアポリスで育った事でプリンスの存在も重要でで、インタビューで”あなたが影響を受けたアーティストは誰ですか?”という問いに対し

They come from the realm of Prince, Earth, Wind & Fire, and Michael Jackson.
I grew up in Minneapolis. Prince was everywhere, and being a funk guitar player, that was a good thing.

プリンス、アース・ウィンド&ファイアー、マイケル・ジャクソンだね。
僕はミネアポリスで育ったんだ。プリンスはどこにでもいるし、ファンク・ギタリストとしては、それは良いことだったよ。

Interview: Cory Wong | Music Features | CITY News. Arts. Life.

と回答。2018年11月のギター・マガジンのインタビューではプリンスの好きなアルバムとして”Why You Wanna Treat Me So Bad?”Prince (愛のペガサス))、Controversyそして"Dirty Mind"を上げています。

ミネアポリスのマクナリー・スミス音楽大学に進んだ後、セント・ポールのクラブで仕事を掴みキャリアをスタート、2008年にCory Wong Quartet名義でEven, Unevenをリリースします。

プリンス・ファミリーとの出会い

コリーの才能はミネアポリスでも知られ、同郷のロバート・ロビンソンラリー・ロングを経て、2013年頃にNew Power Generationの初代ドラマー、マイケル・Bことマイケル・ブランド(Michael Bland)と出会います。
こうなると早いもので、マイケルから同じくNPGのソニー・Tことソニー・トンプソン(Sony Thompson)、二人が在籍するミネアポリスで有名なユニット〈ドクター・マンボス・コンボ(Dr. Mambo's Combo)〉、NPGのホーンを支えたホーンヘッズ(Hornheads)と連鎖していき、プリンスも時折訪れた地元のバンカーズ(Bunker’s )やファースト・アヴェニュー(First Avenue)でドクター・マンボス・コンボやホーンヘッズと共演する事となります。

前述の2018年11月のギター・マガジンのインタビューによれば、バンカーズでバンド・メンバーと演奏していた時に観に来ていて、時には一緒にプレイをした事もあったと話していました。

その後、コーリーはホーンヘッズが2019年にリリースした「Everything Blows!」に参加しています。

参考Everything Blows! / Hornheads ('19)

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ヴォルフペックとの出会い

2013年、ミネアポリス出身のケイレブ・ホウレー(Caleb Hawley)の紹介でツアーで訪れていたLAで活躍するヴォルフペックのメンバーがバンカーズに来店。
共通の友人ケイレブを通じて意気投合、ヴォルフペックに誘われたコーリーはサポート・メンバーとして参加する事になります。
以降、ソロで活動する一方、ヴォルフペックそして彼らのサイド・プロジェクト”ザ・フィアレス・フライヤーズ”と多岐に渡って活動。客演も多くなっていきます。

コーリー・ウォン関連作品

ここからはコーリーが参加したEPやアルバムなどを簡単に紹介していきます。

ソロ・プロジェクト

まずはコーリーのソロ及びコラボ・アルバムを3枚紹介します。

Turbo

 

Cory Wong & Dirty Loops名義で2021年9月3日にリリースされた7曲入りのEPで、前述でも紹介したプリンスのホーン隊として長年活躍したホーンヘッズも参加。
タイトル通りターボエンジンの様なハイパワーなサウンドの”TURBO”を聴けば彼らの良さが判るハズ。またジャジーな"Ring of Saturn"やマイケル・ジャクソンの名曲”Thriller”のカヴァーはファンキーなアレンジで新鮮味があります。

 

The Golden Hour

 

2021年6月11日にリリースされたLAで活躍するジャズ界の重鎮、デイヴ・コーズとコリー・ウォンによるコラボ・アルバム。
こちらはデイヴにスポットを当て、コーリー達は一歩下がったスタンスで演奏(と言っても彼のギターはインパクトがあるので耳に残ります!)

 

Cory and the Wongnotes

 

後述するヴォルフペックのアルバムにも参加したスケアリー・ポケッツ(Scary Pockets)のヴォーカリスト、アントワウン・スタンリーなどを客演に迎えたフル・アルバム(2021年2月5日にリリース)。
こちらにはホーンヘッズの他にソニー・Tも参加。
↓のダイジェストを見れ(聴け)ば良さが伝わると思います。

中でもホーンヘッズのケニー・ホルメン(Kenni Holmen)がを中心に据えたスティーヴィー・ワンダーのメドレーは素晴らしいです。

 

Live at First Ave

この他2019年のファースト・アヴェニューで行われたライブ盤も最高です。
このライブには、前述のケイレブ・ホウレーエリック・リーズポール・ピーターソンのライブでも活躍したピーター・ヤニク(Petar Janic)等が参加しています。

↓公式には2時間半のショウがアップされています。

 

ヴォルフペック&ザ・フィアレス・フライヤー

続いてヴォルフペックとサイド・プロジェクトのザ・フィアレス・フライヤー関連アルバムを数枚紹介。

Mr.finish Line

 

2018年のHill Climberも素晴らしいですが、2017年にリリースされた3rdアルバムの「Mr.finish Line」は、ジェームス・ギャドソンやデヴィッド・T・ウォーカー、ブーツィー・コリンズなど豪華な客演でも話題に。
プリンス・ファン的にはNPGのマイケル・Bが参加した"Hero Town"も注目すべき1曲です。

Tailwinds

ザ・フィアレス・フライヤーズは3枚リリースしていてどれも素晴らしいけど、1枚なら昨年リリースされた本作がオススメ。
こちらにもホーンヘッズのケニーやマイケルが参加しています。

 

Flyers Live at Madison Square Garden

 

2021年7月にリリースされたライブ盤も最高で、こちらはYouTubeに映像もあるので観ていただいた方が早いです。

多数のアーティストとコラボ

近年は、ケイレブの他にもトム・ミッシュや2019年にペイズリー・パークでライブを行ったヌーキー・ジョーンズLike Candyなど同世代のアーティストとコラボが実現。
コーリーも近い将来ペイズリー・パークでライブが行えるかもしれませんね。

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