プリンスがデビューする際にマネジメントを担当していたオーウェン・ハスニー(またはオーウェン・ハズニー:Owen Husney)がミネソタ歴史協会(Minnesota Historical Society)に素敵なコレクションを提供したそうです。
貴重なアイテム2点を提供
オーウェン・ハスニーはプリンスの才能に惹かれ、彼をワーナーに引き合わせた重要人物。
今回提供されたのはプリンスがワーナーと契約する為にレコーディングした3曲のデモ・テープとプレス・キットです!!
レコーディングの経緯
’78年、プリンスはミネアポリスで”ムーン・サウンド・スタジオ”を持つクリス・ムーンの協力を得て"Soft & Wet"や”My Love Is Forever"等のデモ・テープを制作しレーベルに売り込みにいくも契約に至りませんでした。
(レコーディングには同じミネアポリスで活躍していたスー・アン・カーウェルが参加)
クリスにマネージメントを断られたプリンスはオーウェンにコンタクトを取り、再出発する為に後にザ・レヴォリューションのメンバーとなるボビー・Zの兄デヴィッド・Zと一緒にボブ・ディランも使用したミネアポリスのサウンド80・スタジオ(Sound 80 Studios)で"Baby"、"Soft & Wet"、“Make it Through the Storm”を再録、加えて高価な宣伝用冊子(プレス・キット)を携え、ワーナーを始め多くのレーベルと接触、プリンスが自身でプロデュースするという当時新人では難関の契約をワーナーと結ぶことに成功します。
今回提供されたのは、正にその時に制作されたデモ・テープとプレス・キット!
写真が小さくて分かり辛いですが、デモ・テープには"Soft & Wet"、"Baby"、“Make it Through the Storm”の3曲の名前が記載されてます。
"Baby"と"Soft & Wet"は「For You」に、“Make it Through the Storm (嵐をこえて)”はスー・アンに提供されシングルでリリースされました。
Nate D. Sanders Auctionsに出品されたテープには"Just As Long As We're Together"、"My Love Is Forever"、"JellyJam"が収録。この事から複数のテープを用意していたものと思われます。
Lot Detail - Prince Demo Tape & Very Rare Press Kit (Only 1 of 15) -- Used to Promote Prince in 1977 -- Includes Unreleased Track, ''Jelly Jam''
natedsanders.com
今後展示されるかも?
ミネソタ歴史協会には、プリンス・コレクションとして未発表曲“I Hope We Work It Out”の手書きの歌詞と’79年に行われたプリンス初のソロ・コンサートのチケットも寄贈されていて、今回新たなコンテンツとして仲間入りを果たしました。
歌詞とチケットはミネソタ歴史協会のサイトでいつでも閲覧(ダウンロード可)なので、今回のアイテムも何かしらの手段で見れる様になるかもしれないですね!
Lyrics to “I Hope We Work It Out” | MNopedia
www.mnopedia.org
I Hope We Work It Out
プリンスとワーナーとの間で契約が締結(小切手の日付は1977年6月24日)。
締結を祝してワーナーはレセプションを開こうとするもプリンスは幹部との交流に難色を示します。そこでデヴィッド・Zは彼らを持て成す曲の制作を提案、完成したのが"I Hope We Work It Out"で、実際に披露したと言われています。
当日の音源かは不明ですがブートには”We Can Work It Out”というタイトルで知られています。