トニー・ルマン / トニー・ルマン
Released:1989/10/10 | Label: Paisley Park Records, Warner Bros.
Track List
- Higher Than High (4:07)
- Itchin' To Be (3:54)
- Forever More (5:24)
- Real Thing (4:02)
- Good For You (5:09)
- Bundle Of Joy (4:50)
- Cookie Crumbles (4:02)
- Rhythm Rocker (4:39)
- By The Way (4:24)
- Paradise (5:15)
- Different Kinda Thing (4:11) P
Personnel
Produce, Arranged
- David Gamson (1-4, 6-10)
- Tony LeMans, Coke Johnson (5, 11)
Written
- Tony LeMans (5, 6)
- Tony LeMans, David Gamson (1, 8, 9, 10)
- Tony LeMans, David Gamson, Raf Hernadez, Danny Palomo (2)
- Tony LeMans, David Gamson, Michael Whitfield (3)
- Tony LeMans, Sean Devoreaux (4)
- Tony LeMans, David Gamson, Sema Jhi (7)
- Tony LeMans, Michael Whitfield (11)
Additional Musician
- Tony LeMans (vocal, drum programming)
- Fred Astaire III (guitar) (11)
- Boni Boyer (back vocals) (8, 11)
- Marcus Miller (bass) (4, 9)
- Porter Carroll, Jr. (back vocals) (1-4, 6, 7, 9)
- Siedah Garrett, Stefan Frank (back vocals) (1)
- Sharon Bryant-Gallwey (back vocals) (3, 5, 6, 7, 9)
- Vaneese Thomas (back vocals) (3, 9)
- Eric Troyer (back vocals) (4, 7)
- Mark Stevens (back vocals) (8)
- David Lasley, Nadira Ali (back vocals) (10)
- Paul Jackson, Jr. (guitar) (1, 2, 10)
- Ira Siegel (guitar) (4, 9)
- Dan Higgins, Gary Grant, Jerry Hey (horns) (1)
- Larry Williams (saxophone) (7)
- David Gamson (keyboards, drum programming) (1-11)
- Timmy Cappello (saxophone) (5)
- Bernard Wright (keyboards) (6, 7, 8)
アルバム・レビュー
学生時代の友人レニー・クラヴィッツが先にデビューし、遅れをとったトニー・ルマン(トニー・リーマンズと表記もあり)が逆転すべくペイズリー・パークの助けを得てリリースしたデビュー・アルバムです。(レニーのデビュー作「Let Love Rule」は同年9月19日リリース)
プロデューサーにはスクリッティ・ポリティのデヴィッド・ギャムソンが参加、トニーも「Sin O' The Times」や「Parade」シーラ・Eの「Romance 1600」等でエンジニアを務めたコーク・ジョンソンと共同プロデュースを行っています。
ゲストにはマーカス・ミラー、そしてプリンスの当時バンドで圧巻のヴォーカルを披露していたボニー・ボイヤーが参加しています。
デビュー・シングル"Higher Than High"はクレジットこそ無いですが"Lovesexy"とスライ&ザ・ファミリー・ストーンの”The Same Thing”をサンプリングしたいかにも”ペイズリー・パークからデビューしました”感を演出した1曲です。
この他、当時流行ったニュー・ジャック・スウィング風の"Cookie Crumbles"、ファルセットを上手く使ったバラード・ナンバーの"Forever More"と3枚のシングルをリリースしました。
クレジット上は今回も”名前貸し”の様に見えますがボニーも参加した"Different Kinda Thing"でギターを弾いている"Fred Astaire III"はプリンスでは?と言われています。(88年のLovesexy Tourのリハーサル音源に同曲を演奏したという話も...)
デビュー・アルバムは決して成功したと言えませんが、2ndも制作中だったしプロデューサーとしても頑張ろうとしていただけに残念です。
Bundle Of Joyはレニー・クラヴィッツと共作曲
当時のブックレットには単独名義でしたが、2024年にリリースしたレニー・クラヴィッツの『Blue Electric Light』に同曲が収録。クレジットには「Music: Tony LeMans, Lyrics: Tony LeMans/ Lenny Kravitz」こ掲載されています。
bouceの2024年6月号に掲載されたインタビューでは同曲について以下のようにコメントを残しています。
“Bundle Of Joy”はトニーのアルバムに入っている曲だけど、プリンスの影響もあったし、スクリッティ・ポリッティのデヴィド・ギャムソンがプロデューサーだったこともあって洗練されたキレイなサウンドになっていた。
でも、僕とトニーが作ったときはもっとロウなサウンドだったんだ。だからもともとのロウなサウンドであらためてみんなに聴いてもらいたくなったんだよ。今回のアルバムにもぴったりだと思ったしね。
レニー・クラヴィッツ(Lenny Kravitz)が語る「音楽は愛を増幅させる」 生を祝福する新作から師プリンスへの思いまで | Mikiki by TOWER RECORDS
mikiki.tokyo.jp
Fuchsia Light
プリンスがプロデュースし、トニーのヴォーカルまで録音された楽曲に”Fuchsia Light”という曲があります。
本来はこのアルバムに収録されるハズでしたが、トニーとプリンスの関係が悪化(原因は当時プリンスと良い仲だったイングリッド・シャヴェイスが関与してるという噂もありますが詳細は不明)し未発表作となってしまいました。
プリンス・ヴォーカルも存在しますが、結果的にプリンスのアルバムにも収録されずお蔵入りとなりました。
Music Video
この翌年『グラフィティ・ブリッジ』公開。
レザー・ジャケット&シルエットのMVは後の”Thieves In The Temple”を彷彿させますね。