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Taja Sevelle / Taja Sevelle ('87)

タジャ / タジャ・シヴィル

Released:1987/9/19 | Label: Paisley Park Records, Warner Bros.

Track List

  1. Love Is Contagious (4:38)
  2. Wouldn't You Love To Love Me? (4:06) P
  3. Popular (4:53)
  4. How Could You Do Me So Bad? (4:22)
  5. Take Me For A Ride (4:29)
  6. If I Could Get Your Attention (3:43) P
  7. Infatuation (4:32)
  8. Baby's Got A Lover (3:02)
  9. Mama 16 (4:32)
  10. Fly For Your Painted Rainbow (4:13)

Personnel

Produce

  • Prince (credit to Chico Bennett) (2, 6)
  • Chico Bennett (all) (arrangement) (6)
  • Michael "Mo" Austin, Benny Medina (executive produce)

Written

  • Prince (Prince, Taja Sevelle) (2)
  • Prince, Taja Sevelle (6)

Musician

  • Prince (all instruments)
  • Eric Leeds (saxophone) (2)
  • Benny Medina (vocals) (2)
  • Michael "Mi" Austin (vocals) (2)
  • Greg Porter (guitar) (6)

アルバム・レビュー

アルバム制作の経緯とプロデューサー陣

1987年、地元ミネアポリスで音楽活動を行っていたタジャ・シヴィルが送ったデモ・テープがプリンスの目に留まり、シーラ・E、ジル・ジョーンズに続くペイズリー・パーク・レコーズ第3の女性ソロ・アーティストとして契約を結びました。

本作のエグゼクティブ・プロデューサーには、当時のワーナー・ブラザース・レコード会長モー・オースティンの息子であるマイケル・オースティンが就任しています。メジャーのバックアップを受けたこともあってか、プリンス自身のレーベルでありながら、プリンス本人の直接的な関与は最小限に抑えられました。代わってメイン・プロデューサーに抜擢されたのが、同じくミネアポリス出身のチコ・ベネットです。後にレディ・ガガやブリトニー・スピアーズなどを手掛けることになるチコとタジャの共同作業を中心に、リッキー・ピーターソンらが集まり、当時のメインストリームを意識した洗練されたポップ/R&Bアルバムとして制作が進められました。

楽曲について

アルバム全体のトーンを決定づけているのは、タジャ自身の書くアコースティックな温もりを持ったメロディと、ウィスパー混じりの涼やかなボーカルです。オープニングを飾る先行シングル「Love Is Contagious」はその最たる例で、チコ・ベネットによるきらびやかな80年代風シンセ・ポップのビートに乗せて、彼女の繊細な歌声が軽快に響きます。この曲は全米チャートこそ振るわなかったものの、全英シングル・チャートで7位を記録するスマッシュ・ヒットとなり、ヨーロッパを中心に高い評価を得ました。

本作の面白さは、ミネアポリスのペイズリー・パーク録音でありながら、いわゆる”ミネアポリス・サウンド”に染まりきっていない点にあります。哀愁を帯びたメロディが心地よいミディアム・ナンバー「How Could You Do Me So Bad? (さよならさえ言えない)」や、後にシングル・カットされたダンサブルな「Popular」、軽快なポップ・トラック「Take Me For A Ride」など、タジャ自身がチコ・ベネットと共作したオリジナル曲が大半を占めており、彼女が単なるプリンスの操り人形ではなく、独立したシンガーソングライターであったことがよく分かります。

その一方で、ファンにとって耳を引くのはアルバム序盤と中盤に配置されたプリンス関与の2曲です。
エリック・リーズの軽妙なサックスが躍動するファンキーな「Wouldn’t You Love To Love Me?」や、終盤のエモーショナルなギター・ソロが光るメロウなR&B「If I Could Get Your Attention」では、チコ・ベネット主導のポップな空気感の中に、隠しきれないミネアポリス直系の鋭利なグルーヴが顔を覗かせています。

ジル・ジョーンズのような濃厚なプリンス・サウンドを期待して聴くとやや拍子抜けするかもしれませんが、80年代後半のアーバン・コンテンポラリーや洗練されたポップスとして、今聴いても耳馴染みの良い佳作に仕上がっています。

プリンス関与曲の変遷史

Wouldn’t You Love To Love Me?

アルバムの2曲目に収録され、1988年初頭にセカンド・シングルとしてリリースされたこの曲は、プリンスが作詞・作曲・演奏・プロデュースを手掛けたプリンス・ナンバーです(クレジット上はチコ・ベネットのプロデュース表記)。本作に収録されるまでには、およそ10年にわたる長い変遷がありました。

  • 1976年: デビュー前の最古の記録。自宅のカセットレコーダーで録音されたデモが存在し、当時は歌詞が一部異なっていました。
  • 1977年: ミネアポリスのローリング・パーク・リハーサル・ルームにて、ドラムマシンを用いて再録音。
  • 1978年: フランス・アベニューの自宅スタジオにて、スー・アン・カーウェル(当時スージー・ストーン名義)向けに録音。アンドレ・シモンがベース、プリンスがドラムとアコギを演奏した4トラック録音でしたが未発表に。
  • 1981年: 6月にロサンゼルスのハリウッド・サウンド・レコーダーズで再録音。このテイクが2019年のデモ集『Originals』に収録されたバージョンです。
  • 1982年: 4月1日、『1999』セッション期のサンセット・サウンドにて、ゼロから別バージョンとして再構築。
  • 1986年: トラックにさらに手を加え、マイケル・ジャクソンのアルバム『Bad』向けに提供を打診。クインシー・ジョーンズから表題曲「Bad」でのデュエットを打診されたプリンスがそれを断り、代わりにこの曲を提案したものの採用は見送られました。

最終的に1986年後半、タジャにこのトラックが渡り、彼女がプリンスのガイド・ボーカルを差し替えて歌入れを行いました。なお、クレジットにはワーナー重役のベニー・メディナとマイケル・“モー”・オースティンがバック・ボーカルとして記載されていますが、本当に歌ったのか、プリンスの内輪ジョークなのかは不明のままです。

If I Could Get Your Attention

アルバム6曲目に収録されたスペーシーなミディアム・ナンバー。クレジット上はタジャ・セヴェルの単独作、プロデュースはチコ・ベネットとなっていますが、実態はプリンスが制作・演奏したトラックです。タジャが第3ヴァース(3番目の歌詞)を追加したため彼女の単独クレジットとして処理されましたが、曲の後半で唸りを上げるギター・ソロはプリンス自身によるものです。

  • 1986年: 5月10日、サンセット・サウンドにてプリンスのボーカルで録音(映画『Under The Cherry Moon』の劇伴制作直後で、「It」などが録音された時期)。ジル・ジョーンズのアルバム向けにも試されましたがお蔵入りとなりました。
  • 1993年: マイテの初期セッションで再浮上。当時のデビュー・アルバム制作タイトル『Latino Barbie Doll』の5曲目にラインナップされるも、最終的にアルバムが『Child Of The Sun』へ改編された際に外されました。
  • 2014年〜2015年: 2014年秋、プリンス自身のボーカルで再録音(タイトルは"If Eye Could Get Ur Attention"へ変更)。2015年11月にプリンスのSoundCloudで短いスニペットが公開された後、TIDALにて公式配信されました。
  • 2017年: プリンスが生前指導していた女優・歌手のキャット・グラハムのアルバム『Love Music Funk Magic』にてカヴァーが収録されました(後に彼女のバージョンは配信停止)。

2015年に公開されたプリンスのセルフ・カヴァーです。

参考プリンスがTIDALで”IF EYE COULD GET UR ATTENTION”を発表

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参考Kat Grahamの新作に”If Eye Could Get UR Attention”のカヴァーが収録

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Music Video

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