セント・ポール・ピーターソン / ア・デファレント・カインド・オブ・クリスマス
Released:2020/12/4 | Label: PAUL PETERSON
Track List
- Do You Hear What I Hear (3:58)
- O Come All Ye Faithful (2:23)
- It Came Upon a Midnight Clear (3:29)
- White Christmas (2:00)
- Winter Wonderland (2:12)
- Silent Night (3:15)
- Have Yourself a Merry Little Christmas (3:26)
- Away in a Manger (3:47)
- The First Noel (3:03)
- I'll Be Home for Christmas (3:52)
Personnel
- St.Paul Peterson (Vocal)
- Bill Carrothers (Piano)
アルバム・レビュー
2019年7月に”Minne Forget Me Not”、翌月には”Something In The Water”とシングルをリリースする一方、YouTubeの公式チャンネルでは2019年11月からPodcast〈Music On The Run〉を解説するなど、精力的に音楽を発信しているセント・ポール・ピーターソン。
エリック・リーズと共作した「No Words」('17)から3年振りですが、個人名義となるとベスト盤を除けば2002年の「Everything」以来となる新作は、ミネアポリス出身のジャズ・ピアニスト、ビル・キャロザーズを迎えたピアノ&マイクロフォンによるクリスマス・アルバムです。
It's a record I recorded with the brilliant Bill Carrothers a few years back, and I just finished it. It's a VERY different take on Christmas classics, very cinematic and perfect for the year we just endured.
ポール・ピーターソンによれば、数年前にビル・キャロザーズと録音したものでベストなタイミングで完成(以前の投稿で完成に5年かかったと発言)、とても映画的なクリスマス・アルバムに仕上がったそう。
”あれ?これポール?”と耳を疑う程ぐっと低音から歌い始めから光芒の様な後半の伸びがとても美しい”Do You Hear What I Hear”を筆頭に、穏やかに流れる川の様な”It Came Upon a Midnight Clear”、この上なくエレガントな"Winter Wonderland"、伸びのあるポールの歌声とダークさを感じるビルのピアノが絶妙なバランスの”Away in a Manger”、そして穏やかに幕を閉じる”I'll Be Home for Christmas”...その言葉通り、映画音楽を思わせるしっとりとした中に情感溢れるピアノの音色と、円熟味を増したポールによるヴェルヴェットの様な柔らかな歌声は、温かい暖炉の前で聴きたく大人なアルバムです。
ビルとポールは10代の頃からの友達でザ・ファミリーではライブもサポート
多くのリーダー作をリリースしているビルとポールは1964年生まれのミネアポリス育ちで、10代の頃はミネトンカ湖の近くでビバップを演奏したそう。その後ビルはテキサスの大学からニューヨークに移り住みキャリアを積み、ポールはザ・タイムを経てザ・ファミリーに参加とそれぞれ音楽の道を進みます。そのザ・ファミリーのライブを行うなう際、クレア・フィッシャーによる複雑なアレンジを演奏できるキーボード奏者が必要となり協力を求めた相手がビルでした。(1985年のファースト・アベニューでジョナサンと一緒に後ろで弾いてるのがビルかな?)今回はあの頃以来の演奏という事を知ると聴く方も感慨深くなります。
bandcamp
リリース点ではデジタル販売(またはストリーミング)のみで、bandcampでは$10以上の投げ銭方式で販売されています。