ニッカ・コスタ / ニッカ&ストリングス、アンダーニス・アンド・イン・ビトウィーン
Released:2017/5/26 | Label: Metropolis Recordings
Track List
- Nothing Compares 2 U
- Ain't That Peculiar
- Love to Love You Less
- Come Rain or Come Shine
- Cry to Me
- Arms Around You
- Headfirst
- Lover You Should've Come Over
- Silver Tongue
- Don't Let the Sun Catch You Crying
- Stormy Weather
Personnel
Producer
- Bob Clearmountain, Justin Stanley
Written
- Prince (1)
- Marvin Tarplin, Robert Rogers, Smokey Robinson, Warren Moore (2)
- Nikka Costa, Justin Stanley (3)
- Johnny Mercer (lyrics) and Harold Arlen (music) (4)
- Bert Russell (5)
- Nikka Costa, Justin Parker (6)
- Nikka Costa, Justin Stanley, Keith Ciancia (7)
- Jeff Buckley (8)
- Nikka Costa (lyrics) and Prince (music) (9)
- Joe Greene (10)
- Harold Arlen, Ted Koehler (11)
アルバム・レヴュー
出産や夫でアーティスト兼プロデューサーのジャスティン・スタンリー(Justin Stanley)の仕事に参加したりと多忙を極めていましたが、クラウド・ファンディングの"Pledge Music"で新作の資金を集め、2008年の「Pebble To A Pearl」以来、約8年半振りとなるフル・アルバムを発表(正確には自主レーベルからリリースしたEP「Pro*Whoa! EP」以来6年振り)しました。
父ドン・コスタがニッカの名付け親だったフランク・シナトラのアレンジを手掛けた「Sinatra & Strings」(1962)を想起させるタイトルの本作はカヴァー集となっており、先行シングルに選ばれたのは敬愛するプリンスがザ・ファミリーに提供した“Nothing Compares 2 U”...と言いたい所ですが、残念ながら歌詞は”It's been seven hours and fifteen days”で始まるシネイド・オコナー版です。(オリジナルは”thirteen days”)
この他、マーヴィン・ゲイの"Ain’t That Peculiar"やビリー・ホリディやシナトラで有名な"Come Rain or Come Shine"、ソロモン・バークの"Cry To Me"、エラ・フィッツジェラルドの"Stormy Weather"といった名曲から、ジェフ・バックリィの”Lover You Should've Come Over”といった少し新しめな曲等、セルフ・カヴァーの"Love to Love You Less"も含めニッカの趣向が判るバラエティに富んだ選曲となっています。
Silver Tongue
中でも注目はプリンスが公式サイトを通じてリリースした"Silver Tongue"のニッカ・バージョン。
この曲は、2004年にニッカが詞を書きプリンスが作曲した楽曲で、翌年リリースされた彼女の「Can'tneverdidnothin'」に収録が検討されますが何らかの理由で見送られたと言われています。(当時レコーディングしたかも不明)
楽曲を気に入ったプリンスは、2004年7月13日にnpg music clubから"Call My Name"の仮想B面(virtual b-side)として”Silver Tongue (Demo)”というタイトルで配信しました。
プリンス独特の美しいファルセットが堪能できるピアノの弾き語り曲は"デモ"にしておくのは余りに勿体ない”隠れた名曲”でした。13年の月日を経ちましたがカヴァーという形で発表出来た事をプリンスも喜んでるかもしれないですね。