Martika’s Kitchen / マルティカズ・キッチン (’91)
マルティカ / マルティカズ・キッチン
アルバム情報
Released:1991/8/27, 2018/1/26 (Cherry Pop) | Label: Columbia Records
Martika’s Kitchen (EXPANDED EDITION)
Track ListDisc 1
Disc 2 (EXPANDED EDITION)
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PersonnelProduce
Written
Musician
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アルバム・レビュー
’88年のデビュー・アルバム「MARTIKA: (EXPANDED EDITION)」に収録された青少年のドラッグ問題を提起した“Toy Soldiers"でリアリティの歌詞でアイドルと一線を画したマルティカ。
そんな彼女が3年後にリリースされた2ndアルバムでは、C&Cミュージック・ファクトリーのクライヴ&コールやマドンナのリミックスを手掛けるボブ・ロッサといった人気プロデューサーに加え、プリンスを迎える事でよりアーティストとしての高みを目指しました。
90年代のプリンスは自身のレーベル以外のアーティストにも積極的に楽曲を提供・プロデュースしていきましたが、1つのアルバムで4曲も提供したのはエリサ・フィオリーロの「I Am」以来、しかも4曲中3曲にマルティカが共作さでクレジットされるという事はプリンス自身も彼女との仕事た楽しかったと思われます。
開幕は重厚なビートをバックにねっとりと歌うマルティカのヴォーカルが魅力的なタイトル・トラックの“Martika’s Kitchen"でMVもアバンギャルド感があってカッコイイです。
当時ポーラ・アブドゥル達にも提供していた軽快なポップ・ビートの“Spirit"を挟んで、提供曲で1・2を争う(個人的見解)ミディアム・スローの名曲“Love… Thy Will Be Done"と続きます。
この曲は、映画『Graffiti Bridge』に感銘を受けたマルティカがプリンスに連絡を取るとペイズリー・パークに招待されました。そこで自分が書いたノートを手渡すと後日プリンスから歌詞とベース・トラックが送られてきのた1曲で、’94年に制作されたいNPG名義の「Exodus」のプロット版でソニー・Tをメイン・ヴォーカルに据えたバージョンを収録(お蔵入り)したり、プリンス自身もライブでカヴァーする程お気に入りの一曲となりました。
初っ端の3曲でガッチリ掴むと、中東風のエスニック・サウンドに乗せた“A Magical Place"、クライヴ&コールによるミドルテンポのダンス・サウンド“Coloured Kisses"と徐々にプリンス色は薄れつつもマルティカの世界観を維持。
後半はオリエンタルな“Pride and Prejudice"、バラードの“Take Me To Forever"とアイドル路線に戻るかと思いきや、再びプリンス流ニュー・ジャック・スウィング的な“Don’t Say U Love Me"で紫の世界に引っ張られます。
そしてラストはサルサの女王、セリア・クルースを迎えた“Mi Tierra"で幕を閉じます。
セールス的には決して成功を収めた訳ではなく、結果的にソロではこれが最後のアルバムになりましたが、プリンスが関与した外部アーティストの作品としては良いアルバムだったと思います。
EXPANDED EDITION
’18年にリリースされたデラックス盤(EXPANDED EDITION)はオリジナル+リミックスの2枚組。
Disc 2にはプリンス関与作が8曲もミックスで収録、そのうち1曲はベスト盤「Toy Soldiers: Best of Martika」に収録されてたプリンスによる6分に及ぶリミックス“Love…Thy Will Be Done (Prince Mix)"が収録されてます。
Music Video
「ORIGINALS」にプリンス・ヴォーカル版を収録
19年にリリースされた「ORIGINALS」にはプリンスのヴォーカルによる"Love… Thy Will Be Done"が収録されています。
2018-06-01
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