ア・フラッター・アンド・サム・ワーズ / イングリッド・シャヴェイズ
Released:2010/1/26 | Label: Ten Windows Records
Track List
- Wing Of A Bird (01:09)
- Mine (04:58)
- Exhale (00:27)
- A Flutter And Some Words (05:35)
- The First Darshan (Song For Ameera) (01:59)
- Back Roads (05:23)
- By The Water( 04:0)
- Path Of Rain (03:14)
- Returning To Seed (04:55)
- Tightrope (03:27)
- No Goodbyes (04:55)
- Terrible Woman (06:20)
- Isobel (04:20)
- A Flutter Coda (01:36)
- Dreamland (03:48)
Personnel
Produce
- Richard Werbowenko
- Allesandro Mazzitelli
- Ingrid Chavez
Musician
- David Baglietto (Tabla)
- Riccardo Barbera (Bass (Electric), Cello, Double Bass)
- Joe Dolson (Violin)
- Fabio Linoti (Drums)
- Gianpiero Lo Bello (Flugelhorn)
- Allesandro Mazzitelli (Drum Programming, Electronics, Engineer, Fender
- Rhodes, Guitar (Electric), Mixing, Percussion)
- Edmondo Romano (Clarinet, Clarinet (Bass), Soprano Sax)
- Valter Rosa (Guitar)
- Lorenzo Scopelliti (Cello, Composer, Dilruba, Electronics, Keyboards, Ney
- Flute, Shakuhachi, Xiao)
- Jacqueline Ultan (Cello)
- Richard Werbowenko (Guitar, Keyboards, Programming)
アルバム・レビュー
映画『グラフィティ・ブリッジ』('90)のヒロインとして登場し、'91年にはペイズリー・パーク・レコードからプリンス「May 19 1992」で歌手デビューを果たしたイングリッド。
プリンスの元を離れたあと、坂本龍一の『Heartbeat』(1991)で共演したデヴィッド・シルヴィアンと翌年結婚し幸せな生活を送っていましたが2005年に離婚を発表。暫く表舞台から退いていましたが’10年に音楽活動を再開、約18年4ヶ月振りに2ndアルバムをリリースしました。
イングリッドが好む幻想的な世界感を実現するため、プロデューサーにはイングリッドの他に映画音楽を手掛けるリチャード・ワーボーウェンコとアレサンドロ・マッツィテッリを起用。
ベルベットの様な肌触りの様なヴォーカルは相変わらず健在で、基本的には「May 19 1992」同様、詞パートの"Wing Of A Bird"の後アコースティック・サウンドをバックにしっとりと歌う”Mine”その後また詞パートの”Exhale”と、スポークン・ワード(ポエトリー・リーディング)の楽曲挟みつつ一つの物語を構築、歌パートもストリングが効果的でワルツを連想させる三拍子のリズムによるタイトル・トラックの”A Flutter And Some Words”等は独特な世界観で難易度高めですが、MVも制作された"By The Water"等はキャッチーで、この辺のバランス感覚はデヴィッドとの暮らしの中から生まれたものかもしれません。
中盤以降では、シンプルな歌詞で綴った”Path Of Rain”、変速サウンドと情緒不安定の歌詞がタイトルにピッタリの”Tightrope (綱渡り)”、チェロのサウンドで時を刻む効果を表現し夢の世界感を連想させる"Dreamland"も魅力的な1曲です。