ドナ・グランティス / ダイアモンズ&ダイナマイト
アルバム情報
Released:2019/3/22 (CD:2019/04/05) | Label: eOne Music Canada
Track List
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Written
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アルバム・レビュー
「Suites」から約7年振りソロとしてデビュー作となった本作は、作詞作曲、プロデュースはドナ自身が担当。
バンド・メンバーは・・・
- ドナ・グランティス (Donna Grantis) - Guitar
- コーディ・マッキニー (Cody McKinney) - Bass
- JTビーツ (JT Bates) - Drums
- ブライアン・ニコルズ (Bryan Nichols) - Keyboards
- スファラ (Suphala) - Tabla
ジェームス・バックリー・トリオ(James Buckley Trio)で活躍したブライアンとJT(左上)、バークリー音楽大学出身でタワー・オブ・パワーやアンドリュー・バード達と共演経験を持つコーディ(右上)、そしてミネアポリスで活躍するタブラ奏者のスファラ(左下)と、それぞれソロやバンドで活躍した腕の立つプレーヤーが参加。
加えてパール・ジャムのマイク・マクレディ(Mike McCready)がゲストで参加しています。
billboardからのインタビュー記事によれば・・・
According to Grantis, that would specifically be Miles Davis’ fusion work on albums such as Bitches Brew, Jack Johnson and On The Corner.
本作はマイルス・デイヴィスにとっての「Bitches Brew」、「Jack Johnson」、「On The Corner」のようなフュージョン・ワークになると語っています。
マイク・マクレディし、昨年11月に先行リリースされたシングル”Trashformer”と"Violetta"は、後にプリンスにより”PLECTRUMELECTRUM”として生まれ変わった”Elektra”に通じるロック色の強い正当進化系の曲です。
「On The Corner」のシタールに対し、スファラによるタブラの音色が無国籍感漂う"Mr Majestic"や"Lioness"、ジャズ・ファンク・テイストのタイトル・トラック”Diamonds & Dynamite”等はプリンスの「Xpectation」や「N・E・W・S」に通じるものがあります。
この他、ブライアンのキーボードとJTビーツのドラムの掛け合いが心地よい”Elektromagnetic”、プリンスを想起させるドナのギターとメンバーのやり取りが生々しい"Master Manifester"、そしてラストはノイジーなギター・サウンドが特徴的な"Elsa"と随所にプリンスから受け継いだエッセンスを見事に昇華した作品になっていると思います。
こうもプリンスの香りのするアルバムを出すなんて・・・鳥肌立ちつつ泣けてきます。
インスト・アルバムなので好みがあると思いますが、プリンス・ファンもそうでない方にも聴いていもらいたい1枚です。