プリンスのバックバンドとして1990年から活動し、プリンスが去った後もその名を冠して活動を続けてきた〈ニュー・パワー・ジェネレーション(The New Power Generation)〉が、グループ名を〈ミネアポリス・サウンド・オールスター・バンド(Minneapolis Sound All Star Band)〉に変更することが明らかになりました。
米ビルボード誌などの報道によると、今回の改名は感情的な対立によるものではなく、商標権の期限切れと、プリンス遺産管理団体(エステート)によるライセンス方針の変更に伴う手続き上の決定であるとされています。
Prince's Former Backing Band New Power Generation Changes Its Name
www.billboard.com
記事を要約しつつ、NPGに関する情報をまとめます。
グループ名の変更について
グループ名の変更は、NPGという商標名の使用権が期限切れとなったこと、そしてプリンスの楽曲管理を行う著作権管理団体「Global Music Rights」が、トリビュート・アクトによるプリンス楽曲のみのセットリスト演奏を今後許可しない方針(NPG側は自らを「レガシー・グループ」と自認していますが)を固めたことによるものです。
今回の件に対しグループはこの変更を今年リリース予定の新曲に注力するための好機と捉えています。
プリンスが去った後、NPGの中心人物として活動していたモーリス・ヘイズは以下のように答えてます。
“This allows us to evolve and expand,”
これにより、私たちは進化し、拡大することができます“It feels like the floodgates opened and there are endless possibilities in front of us. The name change was definitely overdue. It feels very liberating.”
(改名によって)堰を切ったように目の前の可能性が広がったと感じています。改名はまさに今行うべき決断であり、非常に晴れやかな気持ちです。
権利を巡る経緯
NPGのメンバー達は2017年、当時遺産管理を行っていたブレーマー銀行から5年間の名前使用ライセンスを取得しました。
その後、管理を引き継いだコメリカ銀行や現在の管理者とも交渉を試みましたが、モーリス・ヘイズ、トニー・M、ソニー・Tら元NPGメンバーらで設立したLLC(合同会社)のマネージャー、ジル・ウィリス氏によれば「現在の契約が満了した後は、遺産管理団体は今後、商標名のライセンス更新を一切認めない」という方針をバンド側に伝えられたとのことです。
2022年以降、プリンスの遺産(エステート)は、親族3名と顧問(ロンデル・マクミラン、チャールズ・スパイサー)が所有する〈Prince Legacy LLC〉と、音楽出版大手プライマリー・ウェーブ傘下の〈Prince Oat Holdings LLC〉の2社によって均等に管理されています。
新たな門出:ミネアポリス・サウンド・オールスター・バンド
バンドは2022年に商標名の使用を停止していましたが、その後も〈The Music of Prince featuring former members of the New Power Generation〉といった名義で演奏を続けていました。
モーリス・ヘイズ達は新しいバンド名を考えるのは「少々気が重かった」と語っています。
“considering what we call ourselves that connects us to Prince, the city and the sound that he and others created in the 80’s. Our manager had been swirling this name around off and on for a couple of years and we all came together on it in the end. We knew we wanted something that perfectly describes our sound and who [and] what we are. We are a definite part of the musical tapestry created by Prince and we want to be a part of the soul of the sound of the Twin Cities.”
「プリンスや街、そして彼らが80年代に作り上げたサウンドと自分たちを結びつける名前を考えるのは、気が遠くなるような作業でした。マネージャーが数年前から温めていたこの名前に、最終的に全員が合意したんです。自分たちのサウンドや正体を完璧に表す名前が欲しかった。私たちはプリンスが作り上げた音楽というタペストリーの確かな一部であり、ツイン・シティ(ミネアポリス・セントポール)のサウンドの魂であり続けたいのです」
ジル・ウィリス氏によれば、引き続きプリンスの楽曲も数曲は演奏していく予定ですが、活動の主体はここ数年書き溜めてきた新曲の発表へとシフトしていくとのことです。
他の関連アーティストへの影響
プリンスゆかりのアーティストが名前の使用で苦境に立たされるのは、これが初めてではありません。
モーリス・デイ
2022年、当時の管理団体から「Morris Day and the Time」の商標登録を禁じる警告書を受け取りましたが、現在の管理体制になってからは異議申し立ては行われていないようです。
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参考ザ・タイムの呼称の権利を巡ってモーリス・デイとエステートが対立
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アポロニア
2025年8月、アポロニアは、遺産管理団体が彼女の名前を「盗もうとしている」として提訴しました。団体側は『パープル・レイン』製作時の契約を盾に権利を主張していますが、一方で「彼女の活動を止める意図はなく、アポロニア6としての商標登録のために必要なプロセスだ」と説明しており、現在も係争中です。
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参考映画『パープル・レイン』の主演女優アポロニアが、商標権を巡り遺族を提訴
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新しい活動に注目
「活動の主体はここ数年書き溜めてきた新曲の発表へとシフトしていくとのことです。」と語っていますが、モーリス達は2018年頃から新作を制作していました。
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参考New Power Generationがアルバムを製作に取り掛かるそうです😄
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2020年にはオリジナルのクリスマス・ソング「Christmas Party」を発表しました。
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参考New Power Generationが”Christmas Party”をリリース
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改名によりデビュー・アルバムがリリースされる日も近いまも?
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バンド・メンバーは?
facebookのツアー・メンバーによると
- モーリス・ヘイズ (Morris Hays) (Keybords)
- ソニー・T (Sonny T) (Bass)
- トニー・M (Tonny M) (Rap)
- マッケンジー (Mackenzie) (Vocal)
- リーヴァイ・シーサー,Jr. (Levi Seacer, Jr.) (Guitar)
が基本ユニットで、ツアー日程によって
- マイク・スコット (Mike Scott) (Guitar)
- ホーマー・オデール (Homer O’Dell) (Guitar)
- キース・アンダーソン (Keith Anderson) (Sax)
- ケニー・ホルメン (Kenni Holmen) (Sax)
and more!
が参加しています。
2018年から制作していた楽曲が収録されるのであれば、他にもモノネオンなどプリンス関連アーティストが参加してるかもしれませんね。



