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『ストレンジャー・シングス』最終シーズンでプリンスの楽曲を使用

1980年代が舞台となったNetflixの人気ドラマ『ストレンジャー・シングス』。
その完結編となる最終シーズンで、ついにプリンスの「When Doves Cry」と「Purple Rain」が使用され話題になっています。

ストレンジャー・シングス 未知の世界

ストーリー

1983年11月、インディアナ州にある田舎町ホーキンス(架空の町)で少年ウィルが突如失踪。友人たちが捜索の最中、超能力を持つ謎の少女「イレブン」と遭遇します。
失踪の裏に隠された政府の秘密実験や、異次元の怪物「デモゴルゴン」の陰謀が動き出すというストーリー。

ファイナル・シーズンでプリンスの楽曲が使用

2016年7月に第1シーズンが放送。2025年12月にファイナル・シーズンがスターとし、10年目となる今年の1月1日に最終話が放送されました。

プリンスが旅立ったあと、トリビュート企画で楽曲が使用されたことはありますが、ライセンス許可が極めて難しと言われたプリンスの楽曲が、物語の最重要局面で使われたことが話題となっています。

ダファー兄弟の独占インタビュー

楽曲使用の経緯についてクリエイター兼監督のマット&ロス・ダファー兄弟がエンターテイメント・ウィークリーのインタビューに答えています。

「(ライセンス料は)安かったですよ」とマットは最近のEWとのインタビューで冗談を飛ばしたが、後に真剣な面持ちで、イレブン(ミリー・ボビー・ブラウン)とマイク(フィン・ヴォルフハルト)の最後の交流を描くシーケンスでの楽曲使用を許可してくれた遺族に「深く感謝している」と付け加えました。
このシーンでは、ホーキンスの仲間たちがプリンスのシングルのA面とB面の両方を再生するレコードプレーヤーに導火線を繋ぎ、仕掛けた爆弾によって、ついに裏側の世界が永遠に破壊される様子が描かれています。

原文では"record playing both the A- and B-side of a Prince single(プリンスのシングルのA面とB面の両方を再生するレコードプレーヤー)"と語っていますが、実際にはアルバム『Purple Rain』のB面を使用し最後まで流れた時に起爆する仕組みになっています。ニュアンス的には「A面とB面(=最初から最後まで)」という慣用句的な表現を使われたのかと思います。

「これまで(プリンスの楽曲は)あまりライセンス許可されてこなかったため、権利の問題は非常に困難なものでした。もし昨シーズンのケイト・ブッシュの『Running Up That Hill』があれほどの成果を上げていなかったら、今回の権利を得られたかどうかは分かりません」とロスは指摘する。彼は、2022年に『ストレンジャー・シングス』シーズン4の重要なエピソードで使用された後、1985年のシングルがビルボードHot 100で3位まで返り咲いたケイト・ブッシュの圧倒的なポップカルチャーの再燃を認めている。

ロス監督は最終シーズン5のフィナーレでプリンスの楽曲を使用できたのは「幸運が重なった(the stars aligned)」からだと続けました。

「ふさわしい曲が何であるかを見つけ出すために、これほど考え込み、多くの人と話し合ったことはありませんでした。単にシーンの感情の問題だけではなかったからです」と説明。
「非常に難しかったのは、爆弾がレコードプレーヤーと連動する仕組みだったため、A面でもB面でも、最初にかかる曲はアップビートで希望に満ちたものである必要があり、そして最後に流れる曲は壮大でエモーショナルでなければなりませんでした。当然、時代設定(80年代)に合っていて、象徴的な曲でなければならないという制約もありました」

「条件を絞り込んでいくと、選択肢はかなり迅速に狭まりました。素晴らしい選択肢はそれほど多くなかったのですが、私たちはプリンスに惚れ込み、幸運にもすべてがうまくいったのです」

権利関係で大変だったのはマイケル・ジャクソン

マット監督によると、権利関係でプリンスより大変だったのは、シーズン2の予告編でマイケル・ジャクソンの『Thriller』を使った時だそうで、あの予告編は権利の問題でもう公開すらされていません。結果的にプリンスの時よりも大変で、費用もかかったと話しています。

楽曲選定のプロセス

Netflix Tudumでは楽曲選定のプロセスが語れています。

ロス・ダファーは「レコードを爆弾の引き金にするというアイデアを思いついた瞬間、最高にエピックな“ニードル・ドロップ(針を落とす瞬間)”が必要だと確信し、多くの案を出し合いました/プリンス以上にエピック(壮大)な存在なんて、他にはいないと思ったんです」と語りました。

この記事でも「ケイト・ブッシュのおかげで、私たちは権利を獲得することができたのです」と彼女が再注目された事が大きなポイントだったと語っています。

https://www.netflix.com/tudum/articles/stranger-things-5-episode-8-prince-needle-drop-songs
https://www.netflix.com/tudum/articles/stranger-things-5-episode-8-prince-needle-drop-songs

www.netflix.com

世代を超えZ世代にも刺さったプリンス

Varietyによると、エピソードが公開されて以来、「Purple Rain」はSpotifyのグローバル再生数で243%増、特にZ世代の再生数は577%という驚異的な急上昇を記録したと発表。
「When Doves Cry」もグローバル再生数で200%増、Z世代で128%増を記録したと報じています。

サウンドトラック

楽曲使用は許可されましたが残念ながらサウンドトラックは未収録。
(サブスク時代なので2曲を追加したプレイリストを作成すれば問題ないですけどね)

これまでのサントラはすべてソニー・ミュージックのレガシー・レコーディングから出ている事から、『パープル・レイン』からの2曲は収録できなかったと思われます。

B面が紡ぐヒーローたちの物語

劇中では「When Doves Cry」から「Purple Rain」へと物語が進みますが、B面全体が流れていたと想像すると、そこにはキャラクターたちの行動と驚くほどシンクロします。

「I Would Die 4 U」:究極の自己犠牲

「When Doves Cry」の緊張感の後に響くのは、迷いのない愛の誓い。
「僕は君の恋人じゃない、君の友達でもない、僕はもっと別の何かだ」と歌うプリンスの声は、大切な仲間を守るために、自らの命を顧みず異次元の門へと向かった彼らの「君のためなら死ねる(身を挺した自己犠牲)」そのものです。
彼らは単なる友人であることを超え、世界を救う「救世主」としての役割を受け入れたのです。

「Baby I'm A Star」:名もなきヒーローの覚醒

そして曲は、エネルギー溢れる「Baby I'm A Star」で加速します。
ホーキンスのオタクだと蔑まれてきた少年たちが、この瞬間、歴史に名を残さない「真のヒーロー(スター)」へと覚醒。
街を救うために走り抜ける彼らの背中には、この自信に満ちた音楽が最高に似合います。

恐怖に立ち向かう少年たち

監督たちが「B面丸ごと」を起爆装置に選んだのは、単に最初と最後の曲が欲しかったからではないでしょう。このB面の流れこそが、「恐怖に立ち向かい、自己を捧げ、そして伝説(スター)になる」という彼らの旅路を完結させるために必要不可欠なピースだったのだと思います。

楽曲使用に対する私見

プリンスが今回の件についてどう思うか知る術はありませんが、個人的には今回の使用でプリンスを知らない世代に存在を知って貰えた事は大きな一歩だと思います。

なにより、単なる楽曲使用ではなく重要なシーンで使用された事は、ドラマのファンとしても最高に嬉しいサプライズでした。

願わくば、今回の件でZ世代にプリンスの素晴らしさが伝わればファンの一人として嬉しい限りです。

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