2000年1月25日にリリースされたディアンジェロの2ndアルバム「Voodoo」は発売から21年経った今でも多くのR&Bファンを魅了する1枚です。
この名盤を読み解く一冊、『ディアンジェロ《ヴードゥー》がかけたグルーヴの呪文』がDU BOOKSから5月14日に発売されました。
ディアンジェロ《ヴードゥー》がかけたグルーヴの呪文
書籍情報
フェイス・A・ペニック氏による本書は、デビュー・アルバム「Brown Sugar」から最新作「Black Messiah」についても考察。
翻訳は1995年のディアンジェロ来日に同行された押野素子さん(あとがき「マイケル・アーチャーの呪文(スマイル)にかけられて」には来日時のエピソードが掲載)。
さらにライターの木津毅さんによる巻末解説 「『男らしさ』の呪縛を解き放った《Voodoo》の先見性」も収録されています。
■幼少期に教会で歌ったゴスペル・ミュージックからの影響など、ディアンジェロのルーツを探る。
■エレクトリック・レディ・スタジオでの音楽的実験とソウルクエリアンズ。
■「Untitled (How Does It Feel)」の突然の幕引きが意味するものとは?
■男性原理にスポットライトを奪われた、『Voodoo』陰の立役者。
■「セックス・シンボル」として祭り上げられることの代償。
■『Voodoo』だけでなく、デビュー・アルバム『Brown Sugar』や最新作『Black Messiah』も考察。
■日本語版には、1995年のディアンジェロ来日に同行した訳者・押野素子のあとがきと木津毅による解説を収録。
〈目次〉
- 過去は現在の序章(プロローグ)
- 第一章 呪文は唱えられた
- 第二章 ホーム・クッキング――男性原理にスポットライトを奪われた愛しい人
- 第三章 グルーヴを探して―画一的な拍子はお断り
- 第四章 悪魔のパイ―“盗まれた土地”=アメリカで搾取される、“盗まれた肉体”=黒人男性のサヴァイヴァル
- 第五章 内なる乙女が歌い上げる愛と官能
- 第六章 “題名のない”ヴィデオに殺されかけたR&Bスター
- 第七章 良作は口に苦し――《Voodoo》の評価をめぐって
- エピローグ――黒い救世主(ブラック・メサイア)の降臨と、果たせなかった「聖なる三位一体」の夢
- マイケル・アーチャーの呪文(スマイル)にかけられて――訳者あとがき
- 解説 「男らしさ」の呪縛を解き放った《Voodoo》の先見性 文=木津毅
プリンス・フォロワーらしいエピソードも掲載
DU BOOKSのnoteには〈第一章 呪文は唱えられた〉がためし読みとして掲載されています。
ブラック・フェミニストが読み解くR&Bの金字塔~『ディアンジェロ《ヴードゥー》がかけたグルーヴの呪文』より、「呪文は唱えられた」をためし読み公開|DU BOOKS
note.com
第一章だけでも3度も名前出る程、ディアンジェロに影響を与えたプリンス。
まだ触りしか読んでいませんが、随所にプリンスの話が出てきます。
流れとしては当然2016年4月の事も...プリンスの側近を努めた後ディアンジェロのマネジメントを務めるアラン・リーズ(当日は弟でプリンス・ファミリーのエリック・リーズと旅行中)、そしてディアンジェロ同様(もしくはそれ以上に)フォロワーのクエストラヴと3人のやり取りから、『トゥナイト・ショウ』でのパフォーマンスの事も書かれていました。
ディアンジェロが「THE TONIGHT SHOW」でプリンス・トリビュート
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ディアンジェロによる溢れる想いが詰まったこのカヴァー、辛過ぎて記事には書いたものの未だに観ることが出来ないのに、本書を読んで更に観れなくなりました...
プリンスにフォーカスして書きましたが、あの作品がどうやって出来たのかとても気になっていたのでじっくり読もうと思います。
Kindle版も発売
本書はKindleでも発売されています。