プロデューサーにはジョルジオ・モロダーと共にドナ・サマーを手掛けた事で有名なピート・ベロッテを起用。 満を持して"Let Me Let You Rock Me (恋のチック・タック)"でデビューするも、"ドナ・サマーの様なキラキラ・サウンド"と”プリンスがデビューしたミネアポリス発の女性シンガー”と二番煎じ的な売り込み方が裏目に出てしまいました。
逆にその看板を知らない状態で聴けば、伸びのあるヴォーカルとエッジの効いたギター&シンセ・サウンドが魅力的な"I Wanna Be The One"や、憂いのあるバラードの"Company"や"Sweet Talk"等、良い曲が多いです。そういう意味ではアートワークとのギャップも含め完全に戦略ミスでした。
ちなみにシングル"Let Me Let You Rock Me (恋のチック・タック)"のB面に収録された"Make It Through The Storm (嵐をこえて)"はプリンスとクリス・ムーンの共作で、見事に当時のプリンス・サウンドが全面に香る1曲。 これがアルバムに収録&シングル・カットされていれば結果は違う事になっていたかもしれませんね。