エリック・リーズ / タイム・スクエアード
アルバム情報
Released:1991/2/19 | Label: Paisley Park Records, Warner Bros.
Track List
- Lines (6:30)
- Andorra (3:31) P
- Night Owl (4:00) P
- Overnight, Every Night (4:10) P
- Cape Horn (4:10) P
- Little Rock (3:41) P
- Easy Does It (2:22) P
- The Dopamine Rush (7:36) P
- Kenya (2:40) P
- Times Squared (5:44) P
- Once Upon A Time (7:19) P
Personnel
Produce, Arranged, Composed
- Eric Leeds (1-7,9)
- Prince (8,10)
- Alan Leeds (executive producer)
Written
- Prince (5,8)
- Eric Leeds (9)
- Prince and Eric Leeds (6,7,10,11)
- Prince, Eric Leeds, Levi Seacer, Jr. and Sheila E. (2,3,4)
- Eric Leeds, Matt Blistan (1)
Musician
- Eric Leeds (tenor, baritone, alto sax, flute, keyboard, percussion, drum progrmming)
- Prince (all other instruments) (3, 4, 5, 6-11)
- Atlanta Bliss(Matt Blistan) (trumpets) (2-4, 7, 9, 11)
- Ricky Peterson (piano,synthesizer) (2, 11)
- Levi Seacer,Jr. (bass) (2, 3, 4, 5, 11)
- Sheila E. (drums,congas) (2, 3, 4, 5)
- Larry Fratangelo (congas, timbales, cuica, percussion, talking drum) (2, 3, 5-7, 9, 11)
- H.B.Bennett (drum samples) (1)
- Mathilda May (voice) (8)
- Clare Fischer (string arrangement) (8)
アルバム・レビュー
長年プリンスをサポートした功績を労う形で'91年にペイズリー・パークから無事デビュー・アルバムをリリースします。
参加メンバーはリッキー・ピーターソン、アトランタ・ブリス、リーヴァイ・シーザー,Jr.、シーラ・E、プリンスで、アレンジにはクレア・フィッシャーと豪華!
頓挫したMadhouseの「24」を継承発展した作品なので当時メンバーだったアトランタ・ブリス等が参加した楽曲も収録されています。
ドラマティックなイントロでハートをグッっと掴んでくる"Lines"を筆頭に、ラリーのコンガやリッキーPのピアノも印象的なジャズ・ファンクの"Andorra"からプリンスがシンセで参加している"Night Owl"への流れ方はとても好きです。
スタンダード・ジャズ風のボーナス・トラック"Overnight, Every Night"や、プリンスがコンポーズドを担当したカリビアンっぽい"Cape Horn"や"Easy Does It"、クレア・フィッシャーらしいアレンジが素敵な"The Dopamine Rush"、プリンスとエリクの2人で仕上げたプリンス印のジャズ・ファンク・ナンバーでタイトル・トラックの"Times Squared"等、秀逸な曲が多いです。
冒頭にも書きましたがエリックの良さはプレイヤーとしてもさる事ながら、アレンジャーとしてのセンスの良さではないでしょうか。
このアルバムを聴いた後でプリンスの作品を含め彼の関わったプロジェクトのアルバムを聴くと、その良さがさらに判ると思います。
マチルダ・メイ
プリンスは1988年7月8日にフランスで行われた〈Lovesexy Tour〉の深夜(9日)にバン・ドゥーシュで行われたアフターショーでフランス人の女優マチルダ・メイ(Mathilda May)(当時23歳)と出会います。
マチルダを気に入ったプリンスは翌年12月にペイズリー・パークに招くと、10日にフランス語の会話を録音。彼女の声はアポロニアやアンナ・ガルシア達の声と一緒にマッドハウスの3rdアルバム用に"21-24 The Dopamine Rush Suite"という曲で使用されます。
最終的にマッドハウスのアルバムはお蔵入りとなり、エリックのソロ・アルバムへ昇華される際にマチルダの声だけ残し"The Dopamine Rush"として完成させました。
幻のマッドハウスの3rdアルバム「26」
冒頭に書いたように、元々マッドハウスの3作目「26」(後に過去2作同様8の倍数となる「24」に変更)用に1985年から1988年位に録音されたインストゥルメンタル楽曲を集めて構成されています。
制作当初は仮番号で呼ばれていて、プリンスからエリックのソロ・アルバムとしてリリースする事を提案された後でエリックがタイトルをつけました。各楽曲の仮番号は以下の通り。
- 17 "Andorra"
- 18 "Night Owl"
- 19 "Overnight, Every Night"
- 20 "Cape Horn"
- 21 "Little Rock"
- 22 "Easy Does It"
- 23 "The Dopamine Rush"
- 24 "Kenya"
- 25 "Times Squared"
- 26 "Once Upon A Time"
オープニング・トラックの"Lines"はプリンスが関与していないので仮番号は付されませんでした。