アルバム情報
Released:2009/3/24 (lotusflow3r.com download) 3/29 (Releace) | Label: NPG Records
Track List
- From The Lotus... (2:47)
- Boom (3:19)
- Crimson And Clover (3:52)
- 4ever (3:48)
- Colonized Mind (4:48)
- Feel Better, Feel Good, Feel Wonderful (3:53)
- Love Like Jazz (3:50)
- 77 Beverly Park (3:04)
- Wall Of Berlin (4:17)
- $ (3:57)
- Dreamer (5:31)
- ...Back 2 The Lotus (5:35)
LOTUSFLOWE3Rのダウンロードでは"Crimson And Clover"の変わりに"The Morning After (2:06)"が収録。
Personnel
Produce, Arranged, Composed
- Prince
Written
- Prince
- Tommy James, Peter Lucia Jr. (3)
Additional Musician
- Michael B. (drums) (1,5,7,9,12)
- Sonny T. (bass) (1,5,7,9,12)
- Támar Davis (vocals) (4,5)
- Bria Valente (vocals) (4,5)
- Shelby J. (vocals) (4,5)
- Marva King (vocals) (4,5)
- Maceo Parker (saxophone, vocals) (10)
- Greg Boyer (trombone, vocals) (10)
- Mike Phillips (saxophone, vocals) (10)
- Lee Hogans (trumpet, vocals) (10)
- Cora Coleman-Dunham (drums) (2,4,10,11) (The Morning After)
- Joshua Dunham (bass) (2,4,10,11) (The Morning After)
- Mr.Hayes [aka Morris Hayes] (keyboard) (2,5) (The Morning After)
Cover
- "Crimson and Clover" by Tommy James and the Shondells (1968) (3)
- "Wild Thing" by The Wild Ones (1965) (3)
Sampled
- "Quit It" by Miriam Makeba (1974) (5)
アルバム・リリースまでの動き
本国アメリカやヨーロッパで定期的にライブを開催したり、公式サイの3121.comでも未発表曲を聴けたりと順調な反面、プリンスの弁護士側からファン・サイトに対して画像削除要請、Youtube等の動画サイトへの削除依頼、レコード会社やファンに向けて歌った"PFUnk"(後にF.U.N.Kに変更)を公式サイトやiTunes Storeで発表、そして'07年12月末に3121.comの閉鎖等・・・話題に事欠かないプリンス。
暫く動向が不明瞭でしたが、'08年10月に初の写真集(ライブCD付)「21 Night」を販売辺りから活発になり、同時期辺りで以前3121.comで発表されていたブリア・ヴァレンティの"Another Boy"をiTunes Storeで販売。
2008年12月18日にLAのラジオ局Indie 103で、”Crimson And Clover"、"Colonized Mind"、"Wall Of Berlin"、そして"4ever"を公開。翌年となる2009年1月にLOTUSFLOW3R.com(ロータスフラワーの意味は蓮の花)という新たな公式サイトをオープン、同名アルバムをリリースしました。
アルバム・レビュー
前述のブリアのソロ・アルバムを含め3枚組、しかも米ディカウント・チェーンのTagetからの限定発売で価格は$11.98という低価格でのリリース。当初この"限定発売"という事でアメリカ以外での購入は難しいかと思われましたが、実際はLOTUSFLOW3Rサイトでのダウンロード販売(年会費$77)、大手CDショップでも価格は少々高めになりましたが販売されました。
参加メンバーは、レナートが抜けていますが基本的には前作「Planet Earth」のNPGメンバーです。
雷雲の様なイントロの後プリンスのギターが流麗なインスト・ナンバーの"From The Lotus..."はジャケットの怪しさとピッタリなオープニングで、続く"Boom"との繋がりも含めこのアルバムの全体像を集約しています。続く"Crimson And Clover"はトミー・ジェイムス&ザ・ションデルズの曲でジョーン・ジェットがカヴァー事でも有名な03.に変更。ザ・トロッグスの"Wild Thing"も内包した独特のアレンジで、まだ知名度が低かったバレリーナのミスティ・コープランド(Misty Copeland)とララ・エスカーゼガー(Lala Escarzega)が出演するMVも幻想的です。
ちなみにダウンロード版では同曲の代わりに「3121」から漏れた"The Morning After"が収録。こちらは一転してキャッチーなサウンドとサイケ風のシンセ・サウンドが魅力的な楽曲で好きだったのですが、全体の繋がりとしては"Crimson~"の方がしっくりくるかな?と思います。(変更の理由は語られていませんがMVでミスティを起用する事で彼女の知名度に貢献したかったプリンスの優しさかもしれません)
バック・ヴォーカルにテイマーが入ってる辺り「3121」と「Planet Earth」の間頃に収録されたと思われる静かなオープニングから徐々に高揚していく様が秀逸な"4ever"や、ちょっとダークな"Colonized Mind"。2006年にnpgmcでショート・エディットを配信し、会員に改善のフィードバックを求めた斬新なアプローチから生まれたファルセットやシャウト、ヴォーカルの多重録音といったプリンス・サウンドの良いトコを詰め込んだファンキーな"Feel Better, Feel Good, Feel Wonderful"(タイトルと歌詞の順番が違うのはワザと?)、タイトル通りのジャジーなナンバーの"Love Like Jazz"、オールド・スタイルのロックン・ロールをプリンス風にアレンジした"$"、ジミヘンを思わせるヘヴィなギター・サウンドも特徴的なコメディアンで人権活動家のディック・グレゴリーに捧げたと言われるBLMを予見させる"Dreamer"、そして冒頭と連動した形のインスト・ナンバー"...Back To The Lotus"で幕を閉じます。
前述の"4ever"も含め、過去に公式サイト流れた事のある"Feel Good~"、女性の吐息とヘヴィーなギターから一転してアコギのサウンドが涼やかな"77 Beverly Park"等、お蔵入りの楽曲をアルバムとしてリリースした様にも思えます。とは言えプリンスの場合、ストックの中からアルバムを作成する事はよくある事で、本作もギター・サウンドに重きを置いた良盤かと思います。
同アルバム収録の「MPLSound」と「Elixer」はそれぞれ別に記載しています。
参考MPLSOUND / MPLサウンド ('09)
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参考Elixer / Bria Valente ('09)
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3枚組
高騰していますが「LOTUSFLOW3R」、「MPLSOUND」、「Elixir」の3枚組のリンクも貼っておきます。
2018年8月のデジタル配信で需要は低くなってますが、現時点で「Elixir」を聴くにはフィジカルを購入するしかありません。
Music Video
2005年に計画されていた時のアートワーク案
「Lotusflow3r」は"3121"や"Planet Earth"と同じ2004年11月に5曲程レコーディングしましたが、2作を先にリリースし2009年まで待たされる事になります。
当時デザイナーだったサム・ジェニングスによれば、2005年に計画していた「Lotusflow3r」のアートワークはMusicologyツアー中のフィラデルフィアのバックステージでプリンスが廊下に立っている写真を元に制作されました。(撮影者はアフシン・シャヒディ)
その後、現在のデザインに変更され、当時のアートワークは再デザインされペイズリー・パークに飾られています。
上の写真はPrince & 3RDEYEGIRL Album Release Partyでの映像です。
参考Prince & 3RDEYEGIRL Album Release Partyの概要
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