ザ・ジョン・L.ネルソン・プロジェクト / ドント・プレイ・ウィズ・ラヴ
Released:2018/3/2 | Label: Maken It Music
Track List
- Lucky Am I (5:07)
- Don't Play With Love (6:14)
- Runnin Through My Mind (4:45)
- Darkness (3:40)
- Lonely (5:13)
- Heart of Mine (5:08)
- Step Back (5:32)
Personnel
Produce
- Sharon L. Nelson
- Charles F. Spicer Jr. (co-producer)
- L. Londell McMillan (executive producer)
Written
- John L. Nelson
Musician
- Louis Hayes (Drums)
- Richard Germanson (Piano)
- Dezron Douglas (Bass)
- Vincent Herring (Saxophone)
- Alison Ostrander (Violin)
- Jeremy Pelt (Trumpet)
- Adi Yeshaya (Conductor, String Orchestration)
- Jill Olson Moser (Violin)
- Susan Janda (Viola)
- Rebecca Arons (Cello)
アルバム・レビュー
プリンスの父親ジョン・L・ネルソンがこの世を去った後、プリンスの姉で娘のシャロンが家財を整理していた所キャビネットから7曲の楽譜を発見。
シャロンの中で”いつか形にしたい”という思いがあって、生誕100年となる'16年からプロジェクトを始動し今年やっと形となった様です。
この設定、まるで『Purple Rain』のワンシーンの様な展開です。(下のアルバム紹介映像でもそのシーンが流れます)
楽譜を元にレコーディングされたものなので、ジョンが直接演奏している訳では無く、現在活躍しているミュージシャンによるもので、プリンスが永遠の存在となって初のペイズリー・パークでレコーディングされたアルバムとなります。
ホレス・シルヴァーやジョン・コルトレーンやオスカー・ピーターソン等で叩いた名匠ルイス・ヘイズ(Louis Hayes)、ルイスのアルバムにも参加経験のあるデズロン・ダグラス(Dezron Douglas)、ナット・アダレイ等にも参加したヴィンセント・ヘリング(Vincent Herring)、ソウライヴ(Soulive)に客演経験のあるジェレミー・ペルト(Jeremy Pelt)等、実力のある渋いジャズ・ミュージシャンが名を連ねています。
ピアニストだった”ジョンらしい”と思えたのはピアノをメインにしたスローなナンバーの"Lonely"くらいで、先行で公開された軽快なジャズ・ナンバー"Heart Of Mine"、スウィング・ジャズ・テイストの"Lucky Am I"を聴くと、オーソドックスなスタイルだけど良い意味で"今年作曲されたと"言われても判らない感じのジャズ・アルバムです。
そして注目はやはり『Under The Cherry Moon』の劇中で使われても良さそうな"Don't Play With Love"ですね。(シャロンはわざわざ劇中シーンに合わせています)
動画冒頭にあるプリンスの言葉は1983年9月に行われたミュージシャン誌のインタビューのもので、ジョンの事を聞かれたプリンスは、
His Music...one day i hope you'll get to hear it.
It's just - it sounds like nothing I've ever heard
彼の音楽は...そのうち君にも聴いてもらいたいと思ってるよ。
とにかく―今までに聴いたこともないような音楽なんだ。
とミュージシャンだったと答えていました。
『Under The Cherry Moon』のオリジナル・シーン
雰囲気が似ていますね。プリンスはこの楽譜を見たことあるのかな?
逆に上の映像の音源と本作の楽曲を聴き比べると今風にアレンジされてない事が判ったので、再現性にも重点を置いたのが判って良かったです😄
欲を言えば、プリンス楽曲でストリング・アレンジと言えばクレア・フィッシャーですよね。
クレアも'12年にこの世を去ってしまったので無理な話だったけどクレアと共に担当していた息子のベント・フィッシャーがやってくれれば尚良だったんですけどね。
Badcampでも購入可能
価格的にはamazonが安いですがBadcampでも購入可能です。