プリンスの財産を管理するエステートは、昨年まで制作しNetflixで公開予定だったドキュメンタリーの発表を中止し、新たなドキュメンタリーを制作する事を発表しました。
制作中のドキュメンタリーの公開中止と新たなドキュメンタリーを制作
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— Prince (@prince) February 6, 2025
The Prince Estate and Netflix have come to a mutual agreement that will allow the estate to develop and produce a new documentary featuring exclusive content from Prince's archive. As a result, the Netflix documentary will not be released.
プリンス・エステートとネットフリックスは、プリンスのアーカイブからの独占的なコンテンツをフィーチャーした新しいドキュメンタリーを制作することで合意しました。その結果、(昨年まで制作していた)Netflixのドキュメンタリーは公開されません。
2018年から計画されていたドキュメンタリーを破棄
プリンス・エステートとネットフリックスはプリンスのドキュメンタリーを制作するため、2014年公開の映画『グローリー/明日への行進 (SELMA)』でゴールデングローブ賞監督賞そしてアカデミー賞作品賞と共にアフリカ系女性監督として初めてノミネートされたエイヴァ・デュヴァーネイ監督(Ava DuVernay)が務める事でプロジェクトがスタート。
ところが22019年8月16日、”創造性の違い”を理由にエイヴァ監督が降板、後任には約8時間に及ぶ壮大な記録映画『O.J.:メイド・イン・アメリカ』(2016年)を手掛けた事でも知られるエズラ・エデルマン監督(Ezra Edelman)を迎え、2023年公開を目指し再始動します。
2024年に完成しましたが、エステート側は”ある出来事がセンセーショナルに扱われ、事実確認が適切になされていないと遺産相続人が強く感じており、現在「暗礁に乗り上げた」状態になっている”と報じられました。
エズラ監督は内容の正当性を主張。両者の意見が真っ向からぶつかる形となり、結果的にお蔵入りとなったようです。
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参考Netflixで制作中だったプリンスのドキュメンタリーがまたしても暗礁に乗り上げる
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The Minnesota Star Tribuneの記事
ミネソタ・スター・トリビューンのジョン・ブリーム氏(Jon Bream)の記事によると、プリンスの遺産を管理する一人、プリンス・レガシーLLCのL.ロンデル・マクミラン氏(L. Londell McMillan)は「下品なドキュメンタリーはありません。プリンスに正しい光を当てるために、私たちは新しいページを開いたのです」と語ったとのこと。
完成は2026年か2027年?
記事によると、ビルボード誌2024年年末号に、プリンス・レガシーLLCが2ページにわたる広告を掲載し、その中で2026年から27年にかけてドキュメンタリーを制作するという記述があったとのことですが、この時点ではそれが何を指しているのかは不明でした。
さらに、1月にはプリンス・レガシーLLCのチャールズ・F・スパイサー・ジュニア氏(Charles F. Spicer Jr.)がスター・トリビューン紙に対し、「(制作中の)ネットフリックスNetflixのことは考えていない。プリンスの人生を反映したドキュメンタリー、つまり決定的なドキュメンタリーを世に送り出すことができればと思っています」と語ったと掲載。この発言が今回の発表に繋がった事になります。
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Controversial Prince Netflix documentary will not be released
www.startribune.com
決定権が統一されたのかも?
新たなドキュメンタリーの制作、そして本日発表された「"The Vault Has Been Freed=金庫は解放された"」と未発表曲が収められた金庫(The Vault)が開放されたという意味深な投稿。
2023年の『Diamonds & Pearls Super Deluxe Editin』以降、動きのなかったエステートが急に動き出したのは、親族との交渉が上手く進み決定権が統一(もしくはスムーズに)されたのかもしれません。
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参考プリンスの公式SNSで"The Vault Has Been Freed=金庫は解放された"と投稿
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