アルバム情報
Released:1980/10/8 | Label: Warner Bros.
Track List
- Dirty Mind (4:11)
 - When You Were Mine (3:44)
 - Do It All Night (3:42)
 - Gotta Broken Heart Again (2:13)
 - Uptown (5:30)
 - Head (4:40)
 - Sister (1:33)
 - Partyup (4:24)
 
Personnel
Produce, Arranged, Composed
- Prince
 
Written
- Prince
 - Prince & Dr. Fink (music) (1)
 - Prince & André Cymone (5) (credited to Prince)
 - Prince & Morris Day (music) (8) (credited to Prince)
 
Additional Musician
- Dr.Fink (keyboards) (1,6)
 - Dez Dickerson (guitar)
 - Bobby Z (drums)
 - André Cymone (base)
 - Lisa Coleman (Keybord) (Vocal) (6)
 
アルバム・レビュー
"I Wanna Be Your Lover"が大ヒットし、結果的にはプラチナ・ディスクを獲得した次の作品という事もあって注目を浴びましたが、期待通りかどうかは別にして様々な面で変化したアルバムとなりました。
偏見や人種差別のない街の事を歌う1stシングルの"Uptown"はR&Bチャートで5位とヒットしたのですが、セックスに対する描写が色濃く歌われたタイトル・ソングの"Dirty Mind"や、男性のシンボル連想させる歌詞の"Head"、そして裸にジャケットと黒パンというセクシャリティなアートワークなどが影響したのか前作のアルバムがビルボード・チャート22位に対し45位とセールス面では大きく後退しました。(SOULチャートは7位と健闘)
サウンドは前作までに確立したファンキーなダンス・サウンドを残しつつもファンクとロック色を強くしセックス・アピール度が加速していき、よりアダルト指向のアルバムに変化。
 サウンド面もさることながら録音スタイルもここから変わってきす。
 最も大きな変化は、レコーディングをカリフォルニアのスタジオから自宅の地下室(ノース・アーム・ドライブ・ホーム・スタジオ)に移す事で誰にも束縛されず一日中レコーディング出来る環境にしました。
 次にこれまでほぼ一人で行ってた創作活動にバンドのメンバーが介入。"Dirty Mind"にシンセで参加したDr.フィンクは作曲でも貢献した事が認められ共作者としてクレジット、"Head"ではDr.フィンクとヴォーカルにリサ・コールマンが参加しました。
共作と言えば、プリンスの単独名義でクレジットされなかった楽曲が2曲あります。偏見や人種差別の無い都市を歌った"Uptown"はベース・ラインを幼馴染のアンドレ・シモーンと作成したのですがクレジットされなかった事が後の火種に・・・。
 もう1曲はモーリス・デイがベースを制作した反戦ソングの"Partyup"で、これを使用するお礼に1万ドルかレコード契約を結ぶ手助けをするかを提示。モーリスはレコード契約を選んだ事でザ・タイムの結成へと繋がります。
このアルバムは上記の歌詞や容姿で一部批評家からはかなり酷評されていた事もありますが、ローリング・ストーン誌では高い評価を得ます。
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 Dirty Mind
www.rollingstone.com
客観的に考えれば、これまでの成功を払拭してまでも新しいサウンドに移行する姿勢。それをたった1年で実現したこのアルバムはやはり凄いです。
アルバムには警告付きのシール
セクシャルな内容の楽曲が多かったので、当時のアナログ盤には“Programmers please audition prior to airing.(番組制作者は放送前にご試聴ください。)”と警告シールが貼られていました。
 
